ヴィクトリア ベッカム(VICTORIA BECKHAM LTD.)は、ラルフ・トレダノ(Ralph Toledano)会長が引退することを発表した。今後は趣味である西洋史の研究や執筆を行いつつ、ファッション業界における後進の指導や若手の育成も続けるという。
ファッション業界の要職を歴任
トレダノ前会長は、1985年から95年までカール ラガーフェルド(KARL LAGERFELD)のマネージング・ディレクターを務めた後、96年にギ ラロッシュ(GUY LAROCHE)のマネージング・ディレクターに就任。故アルベール・エルバス(Alber Elbaz)氏をアーティスティック・ディレクターに任命した。99年には、クロエ(CHLOE)の最高経営責任者(CEO)に就任。ブランドのクリエイティブ面を率いていたステラ・マッカートニー(Stella McCartney)が2001年に退任した際、デザインアシスタントを務めていたフィービー・ファイロ(Phoebe Philo)を後継に任命し、高く評価された。10年に退任し、11年から12年までセント ジョン ニッツ インターナショナル(ST. JOHN KNITS INTERNATIONAL INC.)の会長を務めた。12年から17年1月まで「ニナ リッチ(NINA RICCI)」「パコ・ラバンヌ(PACO RABANNE)」「ジャンポール・ゴルチエ(JEAN PAUL GAULTIER)」を擁するプーチ(PUIG)のファッション部門プレジデントを、また14年から22年まではフランス・オートクチュール&モード連盟(Federation de la Haute Couture et de la Mode)のプレジデントを務めた。18年3月、ヴィクトリア ベッカムの会長に就任。
なお、同氏はファッション業界に多大な貢献をしたとして、03年にフランス政府による最高位の勲章レジオン・ドヌール勲章シュヴァリエを、26年に同オフィシエを受章している。
ヴィクトリア ベッカム、25年は19%増収と好調
ヴィクトリア ベッカムは、08年の創業。ヴィクトリアと夫のデイビッド・ベッカム(David Beckham)によるベッカム・ブランド・ホールディングス(BECKHAM BRAND HOLDINGS)と、英国の起業家サイモン・フラー(Simon Fuller)によるXIXエンターテインメント(XIX ENTERTAINMENT)が保有している。17年、英投資会社ネオ・インベストメント・パートナーズ(NEO INVESTMENT PARTNERS)が3000万ポンド(約64億円)で少数株式を取得した。なお、トレダノ前会長が同職に就いた際、ネオ・インベストメント・パートナーズのパートナーに就任しているが、引退を機に同社からも離れるという。
ヴィクトリア ベッカムの25年の売上高は、前期比19%増の1億7000万ポンド(約363億円)、EBITDA(利払い前・税引き前・減価償却前利益)は前年のおよそ4倍と好調だった。