
「シーエフシーエル(CFCL)」は、東京・銀座の和光 本店地階1階アーツアンドカルチャーで特別催事「CFCL: from Cotton Fields to Dress」を4月15日まで開催中だ。同展では、オーガニック移行期のコットン「コットン・イン・コンバージョン」を用いた商品を中心に紹介。会期初日には、高橋悠介「CFCL」代表兼クリエイティブ・ディレクターと、同素材の普及を推進するスタイレム瀧定大阪の髙森俊滋ORGANIC FIELD室室長によるトークショーを行った。

コットン・イン・コンバージョンとは、従来の農法からオーガニック農法へ転換する約3年間の移行期間に収穫される綿花を指す。この期間のコットンは、農薬や化学肥料を使わない栽培方法で育てられているにもかかわらず、オーガニック認証を取得できないため市場での評価が低く、農家にとっては収量減と価格の不利が重なる課題がある。
スタイレム瀧定大阪の「ORGANIC FIELD」は、この移行期コットンを全量買い取り農家のオーガニック転換を支援する取り組みだ。種の選定から栽培、紡績に至るまで一貫して管理し、トレーサビリティの確保とともに、環境負荷の低減や労働環境の改善を目指している。髙森室長は、「日本の市場では、“オーガニック”以外は受け入れられない壁が依然としてある。農家の健康被害の軽減や土壌の質の改善など、確かにメリットはあるはずなのに、売り場に並ぶと値段の差でしかお客さまには判断してもらえないのが課題だ」と指摘した。
「シーエフシーエル」は、2030年までに認証素材使用比率100%の達成を掲げる。これまでコットンに関してはオーガニックコットンを優先的に使用してきたが、「ORGANIC FIELD」の取り組みに出合い視点を変え、農家の移行を支援することこそ“サステナブル”だと考えた。高橋ディレクターは、「コットン・イン・コンバージョンを使うことは、認証素材100%を達成すること以上に意味があると判断した」と語る。「原料の価値をデザインの力で増幅できるのがファッション。だからこそ、あえてこの素材を選び、伝えていく必要がある」と話した。