ビューティ

「バルマン」がプレステージ・フレグランス市場に参入 “白と黒”の香りをシプレーで表現

「バルマン ビューティ(BALMAIN BEAUTY)」はこのほど、ウィメンズフレグランス“デスタン・ドゥ・バルマン”を発売しプレステージ・フレグランス市場に参入した。価格は10mLトラベルスプレーが33ドル(約5000円)、50mLが130ドル(約1万9000円)、150mLリフィルが185ドル(約2万8000円)。「バルマン」のファッションブティックおよび公式オンラインストア(balmainbeauty.com、balmainbeauty.eu)で販売するほか、米国では3月1日にアルタ ビューティ(ULTA BEAUTY)で先行発売後、4月1日からメイシーズ(MACY’S)やディラーズ(DILLARD’S)などへ販路を拡大する。英国、アイルランドでは3月2日にセルフリッジズ(SELFRIDGES)で発売後、ブーツ(BOOTS)などへ展開。欧州では3月2日からダグラス(DOUGLAS)で取り扱う。

同ブランドは2024年、エスティ ローダー カンパニーズ(ESTEE LAUDER COMPANIES以下、ELC)とのライセンス契約の下、ラグジュアリー・フレグランスコレクション“レ・エテルネル・ドゥ・バルマン”でフレグランス事業を再始動。フレグランス愛好家向けに世界70店舗に限定して展開していた。ジェシカ・ウルフ(Jessica Wolfe)=バルマン ビューティ グローバル暫定ゼネラルマネジャーは新作“デスタン・ドゥ・バルマン”について、「既存コレクションの延長線上にある」とする一方で、「新たな章に踏み出し、顧客基盤を補完的な新規層へと拡大していく」と話し、6月末までに約5000店舗での取り扱いを予定する。

アーカイブから着想
「伝統と現代性を融合」

香りの開発では、ブランドのコードやカラー、エンブレムが着想源となった。ヘレン・マーフィー(Helen Murphy)=ELC フレグランス製品開発担当バイスプレジデントは「伝統と現代性を融合させるアプローチだ」と説明する。調香はジボダン(GIVAUDAN)のクエンティン・ビッシュ(Quentin Bisch)調香師が手掛けた。ビッシュ調香師はブランドのアーカイブを研究し、1945年に開催された「バルマン」初のファッションショーを振り返る82年の回顧展から着想を得た。同ショーに登場した8人のモデルのルックはほぼ白と黒で構成され、構築的でエレガント、かつフェミニンだったという。「時に特別な色が差し込まれる。そのアイデアを香りで表現する必要があった」とビッシュ調香師は語る。

白と黒の世界観を表現するため、本作の香りはシプレーの構造と採用した。ビッシュ調香師は「フレグランスの中で最も洗練された構造」という。ベースは白を象徴するサンダルウッドと、黒を体現するパチョリという対照的なウッディノートで構成した。「シプレーは肌や肌に溶け込む色気と、格式あるエレガンスを感じさせる」と説明する。ベースの上にピオニーのハート(ミドル)ノートを重ねた。マーフィー=ELC フレグランス製品開発担当バイスプレジデントは「喜びや若々しい活力、エネルギー、輝きを表現した」と述べる。ビッシュ調香師はピオニーについて「香りの中心で全体を華やかに開花させる役割を担う。軽やかでありながら力強い余韻を持たせた」と話す。トップノートには天然由来でアップサイクル原料のストロベリーを豊富に使った。ビッシュ調香師はこれを“赤の閃光”と表現し、鮮やかでモダンなシプレーへと昇華させた。

ボトルにはキューブ型を採用し、レフィル(詰め替え)に対応する。創業者であるピエール・バルマン(Pierre Balmain)のイニシャルである“PB”のモノグラムを刻印し、ブランドを象徴するラビリンス(迷宮)モチーフをデザインした。その隙間からゴールドのフレグランスがのぞく。キャップにはブランドコードの一つであるストライプ状の装飾を施した。ウルフ=バルマン ビューティ グローバル暫定ゼネラルマネジャーは、「『バルマン』の女性像は大胆で妥協しない存在」といい、本作はその鮮やかさでブランドの女性像を体現していると話す。

タグラインは「LIVE YOUR DESTINY」

タグラインは「LIVE YOUR DESTINY(運命を生きる)」とした。キャンペーンでは迷宮で出会う若い男女が描かれ、その後男女は仲間たちと共にダンスを繰り広げる。ウルフ=バルマン ビューティ グローバル暫定ゼネラルマネジャーは「タグラインを通じてフレグランスのムーブメントを創出したい」と語る。SNSでは、自分らしく生きるというメッセージを打ち出すコンテンツを展開する。ウルフ=バルマン ビューティ グローバル暫定ゼネラルマネジャーは業績予測についての明言を避けたが、業界関係者は「バルマン ビューティ」事業全体で25年の売上高が約8000万ドル(約122億円)規模に達するとの見方を示している。

「バルマン」のビューティビジネスは17年以降停滞していたが、22年9月にELCとグローバルビューティライセンスを締結したことをきっかけに新たなスタートを切った。

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

「セレクト」から「キュレート」に進化するセレクトショップ特集2026 定期購読者には半年に一回のビジネスリポート【WWDBEAUTY付録:2025年下半期ベストコスメ発表】

2月23日発売の「WWDJAPAN」は、全国各地のセレクトショップ特集2026です。今年も、北は盛岡、南は福岡や高松まで、全国15のセレクトショップを取材しました。特集では、店舗の役割が「セレクト:膨大な中から質の高いものを厳選する」から「キュレート:特定のテーマに沿って収集・編集し、新たな価値を加えて提案する」に変わりつつあるのではないか?と考え、それぞれの世界観やテーマ、収集・編集の方法なども…

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。