OpenAIは4月、ショッピング領域への参入を目指し、ユーザーがより効率的に買い物をするために商品を比較できる新機能を導入した。すでに米国の成人は52%が大規模言語モデル(膨大な量のテキストデータを学習して、人間のように自然な文章の生成や理解を行う人工知能)を使用しており、その使用経験者のおよそ3/4がChatGPTを活用したことがあるという。OpenAIのサグナ・ゴエル(Saguna Goel)ChatGPTショッピング・プロダクト・リーダーは、「ショッピングのヒントを得るためにChatGPTを利用するユーザーが急増していることを確認していた。特に昨年のホリデーシーズンには、ショッピングに際しての利用が急増した。これはChatGPTが、人々が商品リサーチを行う目的地になり始めたからだ」という。(この記事は「WWDJAPAN」2025年11月24日号からの抜粋です)
そもそもChatGPTは今、
ファッションの世界で何をしているの?
新しいショッピング機能は、ファッションとビューティ、家庭用品、家電製品からスタート。ChatGPTでは、消費者は検索語句ではなく、自然言語のプロンプトを使って話しかけることができる。例えば検索エンジンでは「リネンのバケーション服」と検索していたかもしれないが、ChatGPTには「フロリダに女子旅に出かけます。旅行用に、できればリネン素材のセットアップを購入したいんです。予算は60ドルです」など、より具体的な質問ができる。するとシステムは、ユーザーが検索で指定した条件を満たす複数の選択肢を提示。ショッピング機能はSNSや口コミサイトから顧客のレビューや感情を集約し、価格や機能を比較・分析、もちろんリンクを共有する。アップデートしたChatGPTは回答に商品写真も組み込むため、ユーザーは視覚的に買い物を楽しむことができる。ゴエルChatGPTショッピング・プロダクト・リーダーは、「特に特定のカテゴリーの買い物では、ユーザーは視覚的にも美的にも非常に敏感。OpenAIの最もインテリジェントなマルチモーダル機能(テキストや画像、音声、動画、センサー情報など、複数の異なる種類の情報を同時に処理し、統合して理解するAIの能力)を活用してショッピングジャーニーと組み合わせることができる」と言う。
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