紙面紹介

生成AI全盛の時代にメディアのあるべき姿とは?答えはAIとHIの融合にあり【WWDBEAUTY付録:「無印良品」の化粧品、国内7位へ躍進 急成長の理由は?】

11月24日発売の「WWDJAPAN」は、毎年恒例のメディア特集。今年のテーマは「生成AI時代のメディア」です。検索ツールがAIに移行し始めたことで、ウェブメディアの流入は変化し、業務の一部では生成AIの活用が進んでいます。一方で、AIが普及するほど、編集者や記者、クリエイターなど人間にしか備わらない企画力や交渉力、洞察、判断といった“HI(=Human Intelligence、人間の知性)”の重要性が高まっています。本特集では、生成AIによるメディアへの影響を多角的に考えるとともに、AIには作り出せない価値を担うHIにフォーカスをあて、今の時代の新たなメディア像を描き出します。

AIが多くを担う時代だからこそ問われる“HI(人間力)”

特集ではまず、生成AIを先駆的に取り入れてきた識者たちが「AIは私たちの想像力や仕事にどのような影響を与えるのか」を語ります。生成AIでファッション・ライフスタイルを扱う企業の業務効率化や新たな価値創出を支援するオーセンティックAIの上田徹代表は、数多くのアイデアを並行処理する力など、人間のスキルがこれまで以上に求められると語ります。一方で、チームの全員がAIエージェントというブランド「ネイビーネイビー」の藤田裕美ディレクターは、「生成AIの提案を解釈し、最終判断するのは人間であり、それこそがブランドの“人間味”をつくり出す」と明かします。

続いて、広告代理店社員による覆面対談を実施。これからのメディア価値は量的指標だけでは測れず、読者との信頼や感情といった質的価値が重要になる未来を語っています。さらに、各雑誌の編集長や責任者に取材し、媒体を支える“HI(人間力)”を持つ編集者たちを紹介します。企画力、交渉力、編集力、情報を見極める批判的思考、撮影現場を統率する力、突飛なアイデアを実現させる発想力など、いずれも人間にしか備わらない技術と知性であり、AI時代にこそ価値を増すスキルであることが浮かび上がっています。

海外ニュースでは、グッチやサンローランなどを擁するケリングのフランソワ=アンリ・ピノー会長へのインタビューを掲載しています。ピノー会長は、創業家以外の新CEOにバトンを託した理由について、「企業の未来を優先するためには、時に権力を手放す勇気が必要である」と語ります。巻末の恒例企画のファッション&ビューティーパトロールでは、元メジャーリーガーのイチローが、愛用する「CW-X」とともに51歳以上向けスポーツテストを開催した様子をリポート。走法やスクワットを通じ、「習慣こそ最強」「年齢ではなく積み重ねで変わる」と語り、体を整える継続の重要性を伝えています。





COVER REELS DESIGN:CHIGE (GWISUB JUNG)

「無印良品」の化粧品、国内7位へ躍進 急成長の理由は?

付録「WWDBEAUTY」は、「無印良品」の化粧品に焦点を当てます。良品計画の2025年8月期連結決算は売上高に当たる営業収益が7846億円、営業利益が738億円と過去最高を更新。中でもスキンケアを中心としたヘルス&ビューティーカテゴリーは過去3年で売り上げがほぼ倍増し、1000億円超に到達。国内化粧品市場で7位の規模へと成長しています。急拡大している理由とは?支持を広げている背景には、“第二創業”を掲げた経営改革と、生活動線の中に自然と溶け込むブランドの独自性があります。“敏感肌用シリーズ”の刷新や“発酵導入美容液”の大ヒットなど、化粧品の製品戦略も進化しています。

特集では、45年のブランドの歩みを振り返るとともに、「無印良品」のヘルス&ビューティー躍進の立役者である4人に取材。ブランド理念やモノ作りの考え方、出店戦略、製品開発、マーケティング手法までを多角的に読み解きます。また、美容インフルエンサーによる座談会では、「なぜ『無印良品』のコスメはSNSでバズるのか?」をテーマに、口コミ拡散の背景を分析。シンプルなデザインの奥に潜む機能性、“生活動線の中で買える”強さなどが指摘されました。さらに、化粧品開発者であり成分研究者の竹岡篤史氏へのインタビュー、美容ジャーナリストの斎藤薫氏の寄稿では、「無印良品」が今の化粧品市場で“異例の存在感”を放つ理由が専門的な視点から語られています。

海外ニュースのコラムでは、ロレアルとケリングによる巨額提携を深掘り。香水市場やライセンスビジネスに及ぼす再編圧力、ウェルネス領域の共同開発など、ビューティ業界の勢力図を大きく揺さぶる動きを紹介します。

連載「マーケットリポート」では、西武池袋本店と三越銀座店の8〜10月の商況を取り上げ、改装・体験施策・CRM強化による売り場変革をレポート。

連載「ビューティ・リサーチャーズ」では、ロート製薬基盤技術研究部素材系研究グループに所属する木村駿サイエンスデザイナーに“オバジXシリーズ”の新クリームに取り入れられた新知見について聞いています。

最終面では、業界人が愛用する「無印良品」ビューティアイテムも紹介します。





COVER REELS DESIGN:CHIGE (GWISUB JUNG)

CONTENTS

FEATURE

  • AI時代のメディアはどうなる? 問われるHI(ヒューマン・インテリジェンス)ビジネスの多角化は加速

FOCUS

  • 創業家外出身のCEOにバトンを渡して2カ月 ケリングのピノー会長が心境を語る

SERIES

  • 注目のインフルエンサーマーケティングツール「Astream」とタッグ#FashionAnalytics:ファションPRにピッタリ刺さる女性インフルエンサーとは?
  • OVERSEAS NEWS 米「WWD」の翻訳記事をまとめてお届け!:「バルマン」、新デザイナーにANDAMでグランプリ受賞の実力派を任命、他
  • 美容ジャーナリスト 齋藤薫のビューティ業界へのオピニオン:Vol.59 50代60代が劇的に若返ったら先行き不安な日本は救われる だから欲しい!超先進50オーバーコスメが!
  • Beauty Insight ビューティ賢者が持論展開:Vol.229 ファッションとビューティの狭間で思うこと(木津由美子 /ビューティ・ジャーナリスト)

EDITORS’ LETTER

  • ピッティに感じる「アフォーダブル・ラグジュアリー」の可能性(本橋涼介 /ヘッドリポーター)

EDITORIAL NOTE

  • 編集後記 今週の特集お届け隊:AIでメディアはどう変わる?(村上要 /編集長、佐藤慎一郎 /編集部記者)

FASHION&BEAUTY PATROL

  • オーバー51歳、まだまだ現役 イチロー流“継続の美学”

【付録】WWDJAPAN BEAUTY

FEATURE

  • 「無印良品」の化粧品 急成長の理由

FOCUS

  • ロレアルとケリングの提携がビューティ業界の地図を塗り替える

SERIES

  • MARKET REPORTS ビジネスニュース:西武池袋本店、三越銀座店
  • BEAUTY RESEARCHERS:Vol.13 ハリを失わない肌 カギは細胞の“多様性”(木村駿 /ロート製薬 基盤技術研究部 素材系研究グループ サイエンスデザイナー)
  • HIT RANKING:10月のフェイスパウダー 売り上げトップ5 セレクトショップ編

無印良品 x ファッションの記事

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WWDJAPAN Weekly

“カワイイ”エボリューション! 2026年春夏ウィメンズリアルトレンド特集

「クワイエット・ラグジュアリー」の静寂を破り、2026年春夏のウィメンズ市場に“カワイイ”が帰ってきました。しかし、大人がいま手に取るべきは、かつての「甘さ」をそのまま繰り返すことではありません。求めているのは、甘さに知性と物語を宿した、進化した“カワイイ”です。「WWDJAPAN」12月15日号は、「“カワイイ”エボリューション!」と題し、来る2026年春夏シーズンのウィメンズリアルトレンドを徹…

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