資生堂は、スキンケアブランド「ドランク エレファント(DRUNK ELEPHANT)」の日本での販売を6月30日で終了する。公式オンラインストアでの最終注文受付は同日23時59分。国内6店舗での取り扱いも順次終了する見通しで、終了日は各店舗により異なる。
「ドランク エレファント」は、2012年に米国で当時専業主婦だったティファニー・マスターソン(Tiffany Masterson)が立ち上げたブランド。肌への有効性を重視し、合成・天然を問わず選定した原料を使用。複数の製品を手のひらで混ぜて使用する「スムージー」方式のケア方法が特徴で、米セフォラ(SEPHORA)でも売れ筋ブランドとして急成長した。
資生堂は19年に、同ブランドを8億4500万ドル(当時約895億円)で買収。21年に日本市場へ投入したが、市場との相性や採算性などを踏まえ販売終了を決めたとみられる。
同社は2025~26年を対象とする中期経営計画「SHIFT 2025 and Beyond アクションプラン」で、「ドランク エレファント」を将来の中核ブランド“ネクスト5”の1つに位置付けている。今後は主要市場でローカルニーズを取り込み、収益性の高い事業基盤の構築を優先課題とする。利益率の改善を通じて自立的な資金循環を実現し、他地域への展開を加速させる方針だ。