服地卸大手のスタイレム瀧定大阪(未上場)の2025年1月期連結決算は売上高が前期比7.2%増の850億円、営業利益が同10.1%増の50億円だった。売上総利益率は前期と同じ20.3%だった。主力の国内服地事業が伸び悩んだものの、中国や欧州、香港などの海外子会社が好調で全体を押し上げた。営業利益は4期連続の増益で、昨年に引き続き2001年の分社化以来の過去最高を更新した。
商品別の売上高は、主力のテキスタイルが同3.1%増の451億円、製品が同14.9%増の329億円、タオルなどのライフスタイル製品が同6.9%増の36億円、原料が12.8%減の21億円、その他が17.5%増の11億円だった。
瀧隆太社長は「トランプ関税で、25年は海外市場の先行きはかなり不透明感が強い」とし、改めて国内市場の掘り起こしに力を入れる。9月以降に主力の服地営業部隊を東京に移し、間接部門も一部を移管するなど、大阪と東京の2本社制に移行する。顧客と近い位置に拠点を構えることでサービス力の強化と、出張を減らし、業務の効率化を急ぐ。「営業先が東京が多いにも関わらず、管理部門などの本社機能が大阪に集中していた。そうした体制を是正する」という。