ニューヨーク・ファッション・ウイーク(以下、NYコレ)が9月6〜11日にかけて開催された。今回は「マイケル・コース(MICHAEL KORS)」「トリー バーチ(TORY BURCH)」「トミー ヒルフィガー(TOMMY HILFIGER)」といった重鎮の面々に加え、久々の凱旋ショーを行った「アライア(ALAIA)」やストリートの雄「オフ-ホワイト c/o ヴァージル アブロー(OFF-WHITE c/o VIRGIL ABLOH)」が参戦するなどトピックスも満載だった。ここでは取材のこぼれ話(ときには関係ないハナシ)をニューヨーク初滞在の記者が振り返り形式でお届けする。
ファッション・ウイーク期間中のニューヨークは、9月になっても残暑厳しい日本に比れば格段に涼しく、日中の気温が20℃を下回る日すらあった。
現地には長袖のシャツを持参したものの、それでも少し肌寒く感じる。幸い到着からショーのスケジュールが始まるまで少し余裕があったので、体温調節アイテムを調達しようと考えた。そんな時に頼りになるのは、やはり「ユニクロ(UNIQLO)」だ。マンハッタンの5番街にある「ユニクロ」のグローバル旗艦店を訪れた。
“ヒートテック”2800円に閉口
保温インナーといえば“ヒートテック”。ところが、価格表示を見て思わず閉口した。価格は19.9ドル(日本価格で約2800円)。日本では1290円程度だから、その差は倍以上だ。春夏の定番インナーである“エアリズム”も14.9ドル(同約2100円)。日本国内では両商品は同じ価格だが、ニューヨークでは明確な価格差が設定されているのも気になるところ。寒い時期が長く、厳しいため、“ヒートテック”の方が需要が大きいからだろうか。とにかく、消耗品として買い足すには抵抗感がある価格だ。
この際だから、アウターを調達してしまおうかと考えるも、見立てが甘かった。突然の雨や肌寒い日の防水防風に役立つ“ブロックテックパーカ”は79.9ドル(同1万1400円)。日本では6990円なので、やはり手が伸びない。昨年から“ウルトラライトダウン”と並ぶ軽量・高機能アウターとして展開している“パフテック”(日本価格6990円)は、こちらも69.9ドルで約1万円とお高め。“カシミヤクルーネックセーター”は99.9ドル(同1万4200円)。日本国内では、この秋冬から戦略的に3000円値下げして9900円で販売することを発表しているため、価格差は歴然だ。
結論から言えば、ニューヨークに行くなら9月といえど防寒対策はある程度必要ということ。ただ5番街の「ユニクロ」は平日にも関わらず店内は賑わっており、米国でも“ライフウエア”として信頼されている存在ということを実感。日本人として誇らしい気持ちになった。