ファッション

「ティファニー ワンダー」展の見どころは? 100年ぶりに発見されたCEO注目ジュエリーも

「ティファニー」は、エキシビション“「ティファニー ワンダー」技と創造の187年”を虎ノ門ヒルズ ステーションタワー45階のトウキョウ ノード(TOKYO NODE)で6月23日まで開催中だ。チケットは、ティファニー公式アプリで購入可能。展示総数約500点のうち世界初公開作品が180点、日本初公開作品が約380点という大型展で、同ブランドが創業から187年をかけて培ってきた職人技や創造性、日本との絆を伝える。

10日には、開催に先駆けて関係者向けの内覧やカンファレンスを行った。エキシビションは、10のスペースで構成し、会場制作は「ティファニー」のニューヨーク本店“ザ ランドマーク(The Landmark)”のリニューアルや、虎ノ門ヒルズ ステーションタワーも手掛けた建築事務所OMAが担当している。

10のスペースに貴重な傑作がずらり

「ティファニーの起源」と名付けたスペースでは、米国初のメール オーダー カタログとして1845年に始まった“ブルー ブック”や、初期の“ブルー ボックス”、5番街57丁目ニューヨーク本店開店当時に展示していたハイジュエリーなど、初期の貴重な作品を展示する。

20世紀を伝説するジュエリーデザイナーを讃えた「想像の倉庫 ジャン・シュランバージェ」には、数々のジェムストーンにセットした同氏の代表作“バード オン ア ロック”ブローチなど、一堂に集結した傑作の数々が見どころだ。

「日本への愛」では、日本への経緯と卓越した職人技を讃える。「ティファニー」の歴代デザイナーたちが日本の芸術に着想したネックレスやペンダント、ガラスとエナメルを使った作品などを展示し、日本の意匠が「ティファニー」に与えた影響を紹介している。

最後のルーム「ザ ティファニー ダイヤモンド」では、128.54カラットのイエローダイヤモンド“ザ ティファニー ダイヤモンド”を展示する。5羽の鳥がイエローダイヤモンドの周りを羽ばたく最新デザインは、ニューヨーク本店“ザ ランドマーク(The Landmark)”のリニューアルを記念し、“バード オン ア ロック”のブローチにオマージュを捧げたもの。合計75カラット以上のダイヤモンドと10石のピンクサファイヤがあしらわれ、製作に2000時間以上かけて再構築したという。他にも、過去のショーウインドーを再現した「夢の世界」や、オードリー・ヘップバーン(Audrey Hepburn)が劇中で着用したドレスやジュエリーなど、映画のアーカイブの一部を紹介する「ティファニーで朝食を」、160年以上にわたり手作業で製作してきた、野球やバスケットボール、テニス、アメリカンフットボールなどの優勝トロフィーを展示する「祝福の時」など、作品数は圧巻だ。

CEOおすすめの注目作品は?

カンファレンスには、アンソニー・ルドリュ(Anthony Ledru)=ティファニー社長兼CEOが登壇した。日本での開催に至った背景については、「日本は『ティファニー』にとってアメリカに次ぐ世界第2位のマーケットであり、日本との絆は1837年創業当初、創業者チャールズ・ルイス・ティファニー(Charles Lewis Tiffany)が日本からの輸入品を顧客に提供していた時代にまでさかのぼる」と説明。さらに「われわれのデザイナーの多くも日本からインスピレーションを得た作品を時代ごとに発表し、確かなつながりと歴史を築いてきた。だからこそ、日本のみなさまを驚かせるエキシビションを開催したかった」と続けた。

ルドリュCEOの注目作品は、「デザインの偉業」スペースに展示する“メデューサ ペンダント”だという。「ルイス・コンフォート・ティファニー(Louis Comfort Tiffany)が手掛けたもので、1904年のセントルイス万国博覧会での発表後、近年まで約100年もの間紛失していた。“ザ ランドマーク”以外で紹介するのは今回が初めてだ」。

クリエイティブ ビジュアル マーチャンダイジング、イベントおよびアーカイブを統括する、クリストファー・ヤング(Christopher Young)=ヴァイス プレジデントも、同展への思いを語った。「“ワンダー”とは、これまで見たことがないものを見たときに驚きや感動によって生まれる感情を表す言葉。『ティファニー』は常に新しさの象徴で、創造力を持って前進してきた。“ティファニー ワンダー”というアイデアは、日本のみなさまとブランドの素晴らしさを分かち合うにふさわしいコンセプトだ」。

■「ティファニー ワンダー」技と創造の187年
日程:〜6月23日
時間:11:00〜20:00
場所:虎ノ門ヒルズ ステーションタワー 45階 TOKYO NODE
住所:東京都港区虎ノ門2丁目6-2
不定休

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

韓国ブランドの強さに迫る 空間と体験、行き渡る美意識

日本の若者の間で韓国ブランドの存在感が増しています。K- POP ブームが追い風ですが、それだけでは説明できない勢い。本特集では、アジアや世界で存在感を示すKブランドや現地の人気ショップの取材から、近年の韓国ブランドの強さの理由に迫ります。

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

@icloud.com/@me.com/@mac.com 以外のアドレスでご登録ください。 ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。

メルマガ会員の登録が完了しました。