ファッション
特集 スノースポーツ市場 第6回 / 全7回

星野リゾートが提案する、“滑らない”雪山の楽しみ方 狙うはローカル文化求める訪日客

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日本人のスキー・スノーボード人口が減っている以上、訪日客にいかにスノーリゾートやスノースポーツの価値を感じてもらうかが重要だ。訪日客の中には、自国との時差が少なく雪質がいい日本を好む“スキーバム”なオーストラリア人やニュージーランド人も少なくないが、一方で、「人生で一度も雪を見たことがない」という、中国やタイなどのアジア圏の客も多い。そうした層は今後さらに増えるため、“滑る以外の価値”をいかに創出するかに注目が集まっている。(この記事は「WWDJAPAN」2023年12月4日号からの抜粋です)

星野リゾートは、北海道のトマム(占冠)や旭川、群馬の谷川岳などでゲレンデやホテルを運営しており、スノーリゾート運営に積極的な国内企業の1つ。星野佳路社長も熱心なスキーヤーとして知られている。同社が今冬、特に注力しているのが、福島の磐梯エリアでの事業。これまで同地で運営してきた「アルツ磐梯」と「猫魔スキー場」を山頂にリフトを架けてつなげ、「星野リゾート ネコマ マウンテン(以下、ネコマ マウンテン)」として打ち出す。長野や新潟、群馬などをホームゲレンデとする首都圏の客も狙うが最重要ターゲットはもちろん訪日客だ。

「コロナ禍前の19年には、スキー・スノーボードを目的に来日した海外観光客数は88万人だった。そういう方は平均で1〜2週間日本に滞在するため、一般的な訪日客よりも国内での消費額も大きい。日本の雪を楽しみに来日する海外客は今後年間100万人を突破し、さらに増えていく」と展望するのは、星野リゾートの森本剛「ネコマ マウンテン」総支配人。そうした変化を見越し、「ネコマ マウンテン」は、スキーやスノーボードの中上級者が満足できる滑走の魅力は打ち出しつつ、同時に“滑る以外の価値”の提案を強化している。その中で、新設した山頂のリフトが生きてくる。

リフトは「移動のためのインフラ」

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