ファッション
連載 今週の特集お届け隊 第108回

2024年春夏も東コレは力強かった(2023年9月11日号)

毎週発行している「WWDJAPAN」は、ファッション&ビューティの潮流やムーブメントの分析、ニュースの深堀りなどを通じて、業界の面白さ・奥深さを提供しています。巻頭特集では特に注目のキーワードやカテゴリー、市場をテーマに、業界活性化を図るべく熱いメッセージを発信。ここでは、そんな特集を担当記者がざっくばらんに振り返ります。(この記事は「WWDJAPAN」2023年9月11日号からの抜粋です)

美濃島:今回の東コレも力強いコレクションで、いいシーズンでした。エモーショナルなコレクションが多かったですね。

大杉:ファッションショーは、デザイナーが直球で思いを伝えられる場なのだと改めて感じました。「ヨウヘイ オオノ」のショーでは、その覚悟のあるクリエイションに、見にきていた他のデザイナーたちが心を動かされているようでしたし、「ミューラル」や「シンヤコヅカ」もパーソナルな記憶に結びついた美しいコレクションを見せてくれました。

村上:楽天支援枠の「ア ベイシング エイプⓇ」やTSIの「セブン バイ セブン」は、改めてブランドの魅力や実像をうまく発信していた印象です。前者の30年間変わらずフロントランナーであり続けるスタイル、後者の実は柔らかいムードやジェンダーレスな雰囲気などの今っぽさは、僕にとっても発見でした。

美濃島:僕は「マイン」からディレクターの名前を掲げるブランドに転換した「カミヤ」の、自分に向き合う姿勢に惹かれました。トラックがモニュメントをブチ破ってショーが始まるというのもインパクトがあり、若々しいショーでした。「ミーンズワイル」も道具として機能のある服をファッションとしてカッコよく見せていて、ショーの可能性を感じました。今回は多くのブランドからメディアへの協力的な姿勢を感じました。より多くの人に届けたいという意欲を感じ、気合が入りました。

大杉:「フェティコ」や「ハルノブムラタ」などのフロントローに著名な俳優がブランドの服を着て着席していたのを見て、これまで東コレにはなかった華やかさを感じました。モード誌の編集者やインフルエンサーによるSNSやユーチューブへの投稿も増えましたね。

村上:モード誌の編集に携わっていた人たちには、コロナ禍に台頭した「大人エレガンス」が新鮮だったようです。今の東京らしさが、これからは加速度的に広がるのではないでしょうか?

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

2025年春夏ミラノコレ総括 「プラダ」のミックス&マッチにトレンドの兆し

「WWDJAPAN」10月7日号は、2025年春夏ミラノ・ファッション・ウイークを総括します。今季はデザイナーらが考える「生き方」が表出したシーズンでした。個々が抱える生きづらさを出発点に、批判の目を持って疑問を呈したり、ポジティブに現実を受け止め軽やかに生きるための術を提案したりといった表現が目立ちました。

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

@icloud.com/@me.com/@mac.com 以外のアドレスでご登録ください。 ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。