ファッション

「プラダ」2015-16年秋冬ミラノ 大人仕様のパステル、通勤もピンクのパンツスーツで!?

 ミウッチャ・プラダの中には常に2つの女の顔がある。“男勝り”に逞しい大人の女の顔と、夢見るピュアな少女の顔。後者はどちらかと言えば「ミュウミュウ(MIU MIU)」で表現されるが、今季は「プラダ(PRADA)」でも可愛いものや柔らかいものが大好きな“女子”の世界観を取り入れた。もちろんカワイイだけでは終わらず、ひねりを入れるのがミウッチャ流だ。

 ショー会場はかつてのクチュールのショーのように、小さな小部屋で分けたサロン風。ただし、色はパステルピンクとアップルグリーンで可愛らしく、天井と床には工事現場のようなアルミ素材が配されるなどコントラストが効いている。ショーが始まる前に配られた飲み物やフィンガーフードもピンクと淡いグリーンで乙女心満載だ。

 アイテムはクラシカルなものがそろう。大きなラペルのダブルやシングルのジャケットやコート、丈が短いフレアパンツや台形スカート、第1ボタンまで留める襟をサテンで切り替えたシャツ、ハイウエストで切り替えたミニドレスやジャンパースカートのバリエーション。これでほとんど全部だ。それらをピンクやブルー、グリーン、イエローといったパステルカラーに染めてポップな色合わせを楽しむ。

 アクセサリーも、ポップなコーディネートの決め手で、ダブルストラップのチャンキーヒールの靴や、メタリックカラーの長手袋、大きな花型のプラスチックのブローチなど“女子心”をくすぐる主張の強いアイテムが服を彩る。バッグは、オーストリッチで包んだカーフのボストンがユニークだ。

 最大のポイントは、ひねりの利いた素材使いだ。その発色の良さやボリューム感からネオプレンに見えるふかふかの素材はどうやらダブル・フェイス・ジャージー。独特の丸みのあるフォームの形成につながっている。クラシックなヘリンボーンやグレンチェックといった柄も、どうやらこのネオプレン風素材にプリントしたフェイクが混じっていそうだ。

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

原宿・新時代 ファッション&カルチャーをつなぐ人たち【WWDJAPAN BEAUTY付録:中価格帯コスメ攻略法】

「WWDJAPAN」4月22日号の特集は「原宿・新時代」です。ファッションの街・原宿が転換期を迎えています。訪日客が急回復し、裏通りまで人であふれるようになりました。新しい店舗も次々にオープンし、4月17日には神宮前交差点に大型商業施設「ハラカド」が開業しました。目まぐるしく更新され、世界への発信力を高める原宿。この街の担い手たちは、時代の変化をどう読み取り、何をしようとしているのか。この特集では…

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

@icloud.com/@me.com/@mac.com 以外のアドレスでご登録ください。 ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。

メルマガ会員の登録が完了しました。