ファッション

キャサリン妃の巧みな色使い シーン別ホリデーコーデ5選

 英国王室のキャサリン皇太子妃(Princess of Wales以下、キャサリン妃)は、クリスマスから新年にかけてのホリデーファッションでも、世界中の女性たちのお手本になっています。キャサリン妃の着こなしの評価が高い理由は、華やぎと品格が求められる場面で、自分らしさを織り込んだスタイリングを披露しているから。アレンジのコツは、マフラーやコートといった冬のアイテムを活用しつつ、赤や緑など、ホリデーシーズンにふさわしい色を巧みに取り入れているところです。キャサリン妃流のスタイリングのポイントを、さまざまなシーン別におさらいしていきましょう。

赤×黒の絶好コントラスト 情熱を示すレッドの装い

 キャサリン妃のスタイリングが魅力的なのは、自分が身を置く“場”への配慮が行き届いているところです。つまり、服にメッセージが込められているということ。コロナ禍が深刻だった時期に、英国内の高齢者施設を訪れ、エッセンシャルワーカーをねぎらった際の装いも高く評価されました。

 感謝を伝えるツアーでキーアイテムに選んだのは、「アレキサンダー・マックイーン(ALEXANDER MCQUEEN)」の真っ赤なロングコート。燃えるようなレッドに、献身的に働く関係者を励まそうという強い情熱がうかがえます。コートの隙間からのぞくチェック柄のスカートには、英国伝統のモチーフを通して、国民的な共感が込められているかのようです。また、インナーとグローブの黒を差し色としてミックスすることでモダンに仕上げています。赤と黒を基調に、パッションとシックなムードを同居させて、ロイヤルな品格を保っているのも彼女ならでは。ホリデーシーズンは大切な人と会う機会が増えるので、再会を喜ぶ気持ちを表す赤を装いに取り入れてみましょう。

優しげなベージュで穏やかなキャラクターを演出

 キャサリン妃の好感度は、彼女のファッションセンスの高さにも支えられています。誰からも好かれる理由は、ベーシックな色を巧みに取り入れて、気品ある雰囲気に整えるのが上手だからです。ベージュ使いは日本でも人気なので、キャサリン妃の着こなしは絶好のお手本になるでしょう。ベージュ系でまとめたワントーンコーデは、ホリデーシーズンに親しい知人や友人と集う際にもふさわしく、穏やかなキャラクターを演出しやすいスタイリングです。

 この日キャサリン妃が身にまとったのは、「マックスアンドコー(MAX&CO)」の定番コート“ラナウェイ(RUNAWAY)”のロングタイプ。Aラインのシルエットがモダンな印象です。さらりと羽織れるボタンレスのコートは、いかにもロイヤルで優美なたたずまい。同系色のワンピースに重ねて、ベージュのワントーンにまとめ、さらに優しげな雰囲気にしています。バッグや靴などの小物まで丁寧にそろえたベージュ系カラーの調和は、穏やかな人柄まで醸し出してくれそうです。

冬のブルーで気品とクール感 セレモニーの席で重宝

 英国王室の象徴カラーは“ロイヤルブルー”が有名です。もともと高貴なイメージを帯びた色だけに、キャサリン妃が好んで着る色でもあります。ブルー系は理知的で冷静な印象を呼び込めるから、大事なシーンにも向く色。過剰な華やぎは遠ざけつつも、節度を保ったクールビューティを印象つけやすいため、ホリデーシーズンに多くなるかしこまった席にも重宝します。

 ブルーには濃淡のバリエーションが多く、さまざまなムードで使い分けが利きます。この日のキャサリン妃は、隣のウィリアム皇太子(William, Prince of Wales)が着たネイビーよりずっと明るいトーンをチョイス。カップルでブルー系のリンクコーデに整えました。近い色調のマスクを皇太子が着けるという凝ったコンビネーションもポイントです。キャサリン妃のコートはウエストシェイプが程よく利いていて、しなやかでエレガント。コートをドレスライクにまとう着こなしの理想型です。レザーのグローブでつやめきを添え、ロングブーツでレッグラインをシャープに見せています。

あでやかな装いでホームパーティーに華やぎを

 ホリデーシーズンにはホームパーティーに招かれる機会も増えてきそうです。これまで約3年間は手控える傾向が続いてきましたが、徐々に少人数の集まりが多くなるでしょう。くつろいだ雰囲気がありつつも、にぎやかな空気の場になるから、装いにも相応の華やぎが期待されます。お呼ばれの多いキャサリン妃の装いは、その点でも絶好のロールモデル。彼女が得意とするあでやかな装いは、パーティーに華を添えてくれます。

 キャサリン妃は、赤のワンピースでパーティーに参加。全体に散った小ぶりのモチーフがかしこまりすぎない印象を生んで、いかにもホームパーティーらしいたたずまいです。エレガントな表情を添えているのは、大きめのボウタイ。ややクラシックなシルエットのワンピースは愛らしさも宿しています。パーティーを盛り上げるという、来場者の役割をしっかり果たしているところにも、キャサリン妃流の“場”を重んじる“着こなしポリシー”を感じます。

レッド×グリーンの王道クリスマスカラーでハッピー気分に

 シーンにふさわしい色選びは、周りの人たちの気持ちも弾ませてくれます。キャサリン妃はカジュアル寄りの席でも、カラーコーデに手を抜きません。ホリデーシーズンの定番色といえば、赤と緑のコンビネーション。自然と気持ちが浮き立つカラーリングです。ポジティブ感の高い組み合わせは、おしゃれを楽しみたい気持ちが上向いてきた今の空気感にもなじみます。

 子どもたちと過ごすキャサリン妃は、ハッピー感の高いイベントにふさわしく、クリスマスカラーをまといました。グリーンのニットトップスに、真っ赤なダウンジャケットを着用。動きやすいスキニージーンズを選んで、元気な子どもたちに寄り添う気持ちをアクティブな装いに込めました。光の3原色をパーツごとに取り入れたカラーブロッキングの着こなしは、ホリデーシーズンを全身で楽しむかのよう。周りの人たちの気持ちまで盛り上げてくれるポジティブなルックです。

 これらのように、ワントーンの装いやコートのドレス使い、クリスマスカラーの配色など、キャサリン妃の着こなしはホリデーシーズンの参考に役立つものばかりです。共通しているのは、自分の居場所への共感と、集う人たちへの思いやり。ロイヤルレディーならではのおしゃれ心こそが“キャサリン妃流”の秘訣と言えるかもしれません。大技・小技を見習って、自分らしいホリデーシーズンの装いに取り入れてみませんか。

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