ファッション

伊勢丹の22-23秋冬紳士服は趣向性の強いエレガンス メンズコスメは香りと“身だしなみ美容液”をフックに

 伊勢丹新宿本店メンズ館が2022-23年秋冬展示会を行った。2月にリニューアルした5階“テーラードクロージング”は、重厚なコートからカラーシャツをのぞかせ、ネイビーブレザーには着古した雰囲気のスエットを合わせるなど、クラシカルをベースに、小物やインナー、素材などにひねりを加えたエレガンススタイルを発信する。支持が広がっているというネイビーブレザーは、日本拠点の「ラ スカラーラ(LA SCALA)」「テーラーケイド(TAILOR CAID)」に別注。価格はいずれも10万円弱で、前者はカジュアルな装いにマッチするよう襟の高さを控えめにし、後者は逆に型傾斜を強くしてエレガントに振り切った。「選ぶサイズによって、カジュアルにも直球エレガントにもハマる。自由な着こなしを楽しんでほしい」と小薗渓太メンズテーラードクロージング2アシスタントバイヤーは語る。

 スーツは、カシミア100%のホップサックを使った「チェザレ アットリーニ(CESARE ATTOLINI)」のジャケット(約58万円)や一部にウールを取り入れたコーデュロイのスーツなど、趣向性の高いアイテムをそろえる。一方で、軽い気心地ながら打ち込みが強く、素材の戻りがいい「カノニコ(CANONICO)」のスーツなどもあるのは、「特別なシーンではとことん装いを楽しみ、日常的な場面では動きやすさを重視する流れがある」からだ。

 そのほか、「スーツ、ジャケット、スラックスの次に動きがいい」というレザーアイテムも充実する。「チンクワンタ(CINQUWANTA)」のシングルライダース(約16万円)やムートンジャケット(約27万円)などで、高価だがすでに予約が入っているアイテムもある。10月には、コートにフォーカスした企画展“ザ・コート”を実施。”ネクストビンテージ”を掲げて複数ブランドにコートを別注する企画で、「ラ ファーボラ(LA FAVOLA)」のタイロッケンや「アクアスキュータム(AQUASCUTUM)」のリバーシブルコート、「ユーゲン(HEUGN)」のダブルメルトンコートなどがそろう。

 7階の“メンズオーセンティック”では、オンワード樫山の「J.プレス(J.PRESS)」との協業ライン“J.プレス グリーン(J.PRESS GREEN)”の第5弾を用意する。オンワード樫山の倉庫に眠っていたデッドストック生地を選定し、アンコン仕立ての3ボタンジャケットに落とし込んだ。価格は4万〜6万円と本家よりも値ごろ感があり、リピーターも多いという。「ブルックスブラザーズ(BROOKS BROTHERS)」とコラボした、クラシカルな6つボタンのボタンダウンシャツや、廃盤カラーを使ったシャツなどもそろえる。

 1階メンズコスメのテーマは“自分にあった身だしなみ”だ。化粧水や乳液は使うが、ファンデーションは抵抗があるという人に向けて、美容液感覚で使える「イロイク(IROIKU)」のセラムを提案する。全6色、各2200円と手に取りやすい。メンズコスメバイヤーの宮下美彩子は「20万円のジャケットを買うほどファッション感度の高いお客さまがたくさんいる。でも、洗顔は水のみで、ケアは特にしない男性も多い。コスメもファッションと同じように楽しめるはずだが、ビューティとして打ち出すと敷居を感じてしまう。“身だしなみ”として提案して、その使用感と、コスメを通した胸の高鳴りを伝えたい」と語る。昨年開催したポップアップショップが盛況を博すなど、好調のフレグランスでは、韓国発の「ノンフィクション(NONFICTION)」を豊富にそろえる。洗練されたパッケージと1本1万4100円のチャレンジしやすい価格が魅力だ。王道フレグランスブランドの限定品も充実し、「ペンハリガン(PENHALIGON’S)」のスポーツカーをイメージしたオードパルファム(100mL、2万8050円)などがそろう。

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