ビューティ

猫のかわいさは血色が鍵!? 大人に映えるピンクを考える 【ニャンダフルなコスメたち】

 狂ったように猫を溺愛する美容ライターが、猫と美容を強引に結びつける力技ビューティコラムVol.16。猫にちなんで、毎月2(ニャー)日と22(ニャーニャー)日の2(ニャー)回更新しています。今回のテーマは「大人の血色ピンク」。大人になるとピンクが似合わなくなると思ってしまう原因や、猫のかわいさを倍増させる鼻や肉球に宿るかれんな血色ピンクについて考察しつつ、大人をより魅力的に見せるための血色アップコスメをご紹介します。

口紅を塗ったときの違和感は、紛れもなく老化のサイン

 10年ぐらい前、とある老舗化粧品メーカーさんから聞いた話。そこにはブランド誕生時からロングセラーを続けている口紅があるのだが、それを何十年も使い続けているというお客さまから、1本のクレームが入ったという。

 「この口紅の●番、最近色変わりましたよね」と。

 しかし、そのお客さまが愛用している色は一度も処方を変えたことがないそうで、それを伝えると「そんなはずはない。昔はこれを塗れば顔がパッと明るくなったのに」と……。

 そう、お気づきのとおり、変わったのは口紅の色ではなく顔の方。聞けば、その口紅の色はとてもかれんなピンク色なのだそうで、それを何十年もヘビロテしまくっていたようなのだ。毎日鏡を見て塗っているのだろうから、もう少し早い段階で気づいても良さそうなものだが、来る日も来る日も同じ色を塗り続けていると「似合う・似合わない」という概念がなくなるのだろうか。それほど、ビューティ感度が高いとは言い難い人でも「あれ?」と違和感を抱いたぐらいなのだから、周りから見たら相当、微妙な印象になっていたのだろう。

被毛で覆われていない人間の肌は、血色感のアジャストがマスト!

 かれんなピンクに執着するのは、単純にピンクという色が好きなだけじゃなく、「ピンクが似合う自分でいたい」という願望や、「ピンクがつけられるほど若いんです」という無意識のアピールなのかもしれない。

 そうしたくなる気持ちは分からないでもないし、何もピンクをつけちゃいけないわけじゃない。そもそもピンクは人間の肌に備わる血色カラーなのだから、むしろどんどん活用すべき色と言える。それなのに見る人に違和感を植え付けてしまうのは、ピンクを進化させていないから。ピンクは一つじゃないし、血色も人それぞれ。年齢を重ねた自分の肌や雰囲気に合うピンクで血色をナチュラルに表現できれば、誰の目にもすてきに映るはずなのだ。

 猫を見てみると、被毛で覆われていない鼻や肉球、耳の内側は、血色が透けるピンク色をしている(黒猫などそうじゃない猫種もいる)。運動したり興奮したりして体温が上昇すると血行が良くなり血色感がアップ。鮮やかなピンク色がふわふわの毛によく映え、かわいさが爆増する。そんな猫の血色ピンク度合いも、猫それぞれ。キジシロの長男は透き通るように淡い桜色、白猫の次男はアポロチョコの先っちょのようないちごミルク色、茶トラの三男はややオレンジ味を帯びたコーラル系と、みんな違ってみんないい。

 猫の場合は、最強なルックスに血色ピンクがプラスされるので、どうあがいてもかわいくしかならないし、被毛で覆われている分、見た目の老化が目立たない。それに引き換え人間は、皮膚がむき出しだから血色感の良しあしがもろバレ。自分で血色感をアジャストしなければ時代に取り残された古い顔になってしまう。

 そもそも肌はその日の体調や気候などによっても印象が変わってくるものだから、一つのピンクで生き生き若々しく見せようとするのはやっぱり無理がある。猫にならない限り、ベストな血色ピンクを探究する旅は終わらないのだ。

ベストなピンクが見つかる! カラバリ豊富な血色コスメ

 ということで、今の自分にぴったりの血色感を演出できるカラバリ豊富なピンク系カラーアイテムをご紹介。ピンクのお鼻は、猫だとかわいいが人間がやると「マスクで鼻が擦りむけた人」ととられかねないので、無難にチーク、リップ、指先で血色感をアピールしてみよう。

 猫狂いをさらに狂わせる、もっふもふの猫コンパクトに納められているのは、なりたい気分やイメージに合わせて血色感をアレンジできる、「ポール & ジョー ボーテ」のプレイフルなバイカラーチーク“プレスト ブラッシュ”。ブラウン系からピンク、レッド、コーラル、オレンジとカラー展開豊富な組み合わせだから、今の自分にベストな血色感を難なく演出できるはず。肌表面がつるんと滑らかに整って、生き生きと艶やかに仕上がるのも大人にうれしいポイント。


 持って生まれた美を引き出す天才・メイクアップアーティストの吉川康雄が手掛ける「アンミックス」のリップは、全ての女性を美しく見せる静脈の暗血色からインスパイアされたカラバリが魅力。唇本来のくすみと調和しながら血の赤みをプラスして、生命力あふれる生き生きと明るい顔印象を演出できる。“フルーティー 02”は、大人の女性の肌に映える、華やかでいてさりげない血色感をまとえるピンクレッド。


 「手を見れば年齢が分かる」といわれるように、手元はシワやくすみなど、老け感をごまかしきれないもの。特にネイルの色選びを間違えると、リップの色以上におばさん感が際立ってしまうので注意したい。「M・N・B・B」はナチュラルで美しい自爪感を演出できるオールインワンネイルコート。「カラー補正」「凹凸補正」「補強」「潤い」をひと塗りでかなえつつ、ニュアンスの異なる6色から血色カラーを選ぶことができる。新色「#GL03」は、微細なラメがきらめくコーラルピンクで、くすみがちな大人の手元をパッと華やかに演出してくれる。

 猫の鼻や肉球は、リラックスしていると白っぽくなり、興奮すると鮮やかなピンク色になって、よりいっそうラブリーに見える。でも、黒猫の黒豆肉球や、ロシアンブルーの薄茶色の小豆肉球もまた、もん絶級のかわいさである。血色ピンクに頼らずとも圧倒的な美を放つこの子たちは猫の中でも最強なのかもしれない。

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