ビューティ
連載 ファッション業界人も知るべき今週のビューティ展望 第35回

人気美容師2人が“パーソナライズ”ヘアケアを読み解く

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 ビューティ・インサイトは、「WWDJAPAN」のニュースを起点に識者が業界の展望を語る。今週は、人気美容師2人が注目するニュースをピックアップ。(この記事はWWDジャパン2021年7月26日号からの抜粋に加筆しています)


美の価値向上は追い風に

■賢者が選んだ注目ニュース
美容機器の売れ筋キーワードは“艶”と“お風呂時間”
パーソナライズヘアケア「メデュラ」が刷新 組み合わせが約5万通りに

 「WWDJAPAN」による上半期ベストコスメ企画の美容機器の売れ筋分析からも分かるように、これまで “自分磨き”をしてこなかった人がするようになったり、スキンケアやセルフケアへの注目度が高まったり消費者の意識がビューティに向いている。在宅時間が増え情報のインプットが増える中で、マスブランドだけでなくマイナーなブランドやパーソナルな提案も支持されるようになっている。衣食住に“美”は含まれないが、これまで重要視していなかった人も生活の中で美容のパイが大きくなっている。

 コロナ以前は、ビューティや美容室の価値がデフレに陥っていた。美容室ではクーポンによって同じ施術内容における価格競争が起こり、売り上げと人件費、広告費のバランスが崩れてしまうこともあった。しかし美容室に行くことが貴重になった今、コロナによるマイナスの影響は大きいものの、売り上げ自体は増えている美容室もある。ビューティに価値が見いだされている中で、“良いものは良い”ということが見えてきているのだと思う。消費者はブランド力や価格だけでなく、コンセプトやストーリーを感じるものに対して投資し始めていることに美容室も注目し、新たな提案をするべきだろう。

 「メデュラ」の5万通りのパーソナライズは、選択肢が多すぎることやシステムトリートメントなど美容師が髪質に合わせてお勧めする方が良いのではないかと思うが、ユーザーは自分だけのオリジナルということに価値を見いだすのかもしれない。今の時代はお客さまの方があらゆる情報に精通していることも珍しくない。モノの良し悪しはもちろん、見方が変わってきているからこそ、コンセプチュアルなブランドやアイテムが支持されるのだと感じた。

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