ファッション

「パブリックスクール」2016年春夏ニューヨーク・メンズ・コレクション

REPORT

NYらしいノームコア。ベーシックを一捻りのイマドキクリエイション

「DKNY」のデザイナーを任されたデュオによる「パブリック スクール」は、リアルクローズの街ニューヨークらしい、ノームコアでユニフォーム性の高いアイテムを、卓越のスタイリングテクニックでちょっとだけスペシャル見せた。

プレゼンテーションは、ブラック、ネイビー、ホワイト、シャンブレー、それにウィンドー・ペンという5種類のキー・ファブリックごとに5人のモデルを用意。各素材から5つのレイヤードスタイルを生み出した。どの素材でも共通のアイテムは、ベースボールブルゾン。はやりのショート&コンパクトなフォルムだが、前身頃のファスナー周りだけ生地をバイアスに切り替えることで、微妙な視覚効果を与えている。合わせるのは、バンドカラーのプルオーバーシャツなど。いずれもインナーはアウターよりも少し長く、裾がチラリと見える。

ベーシックなアイテムは、どれも絶妙なディテールと、スタイリングテクニックで凡庸からの脱却を図っている。たとえば、コットンピケのチェスターは、ちょっぴり強いショルダーライン。別のチェスターは首を詰めたナローなピークドラペルで、その上にナイロンブルゾンを羽織った。

イマドキのアイテムとスタイルからは安心感が漂う。アメリカやヨーロッパでは、一定の支持を得るだろう。しかし、セレクトショップのオリジナルが一歩も二歩も進んでいる日本では、今シーズンのアイテムは、それほどスペシャルに見えない。「パブリック スクール」でなければならない「何か」が欲しいところだ。

LOOK

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

Is AI GOOD?AIがもたらす「ゲームチェンジ」

「WWDJAPAN」12月1日号は、ファッション&ビューティ業界でいよいよ本格化する“AIゲームチェンジ“を総力特集しました。11月19日のグーグル「ジェミニ3.0」発表を契機に、生成AIは「便利なツール」から「産業の前提インフラ」へ変貌しつつあります。ファッション&ビューティ業界で浸透する生成AI及びAIの活用法とゲームチェンジに向けた取り組みを紹介しています。

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。