サステナビリティ

「エルメス」が“キノコ由来の人工レザー”を米国の新興企業と開発

 「エルメス(HERMES)」はパリで行った2021-22年秋冬向けの展示会で、米国のスタートアップ企業のマイコワークス(MYCOWORKS)と開発した、きのこを原料にした人工レザー「シルヴァニア」を用いたバッグ“ヴィクトリア”を発表した。

 マイコワークスは13年創業で、サンフランシスコ近郊のエメリービルに本社と工場がある。菌糸体からレザーのような素材を作る技術“ファイン マイセリウム(Fine Mycelium)”を開発して特許を取得しており、女優のナタリー・ポートマン(Natalie Portman)や歌手のジョン・レジェンド(John Legend)らも出資している。昨年11月に4500万ドル(約48億円)を調達しており、ベンチャー企業専門メディアのクランチベースによると、これまで累計6200万ドル(約67億円)を調達している。

 エルメスで使用している素材は“ファイン マイセリウム”の技術を用いて作られた素材の強度と耐久性を高めるためにフランスにあるエルメスのなめし工房で仕上げを施した新素材だ。独自の艶があり、柔らかく、繊細なタッチ、琥珀色に輝く素材で、エルメスは「メゾンの特別な素材の一つとして新しく加わる」と発表している。“ヴィクトリア”は、マイコワークスにとっても自社のバイオテクノロジーを用いた初めての商品になる。

 菌から作られた人工レザーは動物の権利や環境への負荷軽減などの観点から注目を集めている。「マイロ(MYLO)」で知られるボルトスレッズ(BOLT THREADS)は、ケリング(KERING)、アディダス(ADIDAS)、ステラ・マッカートニー(STELLA McCARTNEY)、ルル・レモン(LULU LEMON)と戦略的パートナーシップを組み、今年中に商品化を目指している。

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