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2020年のホリデーネイル5選 今年は“品格のある輝き”がキーワード

 ホリデーコレクションの発売時期となり、例年であればキラキラと輝く限定色や限定デザインのアイテムを心躍らせながら眺めているはず。しかし「今年は、消費者の方のリアルな“気分”はどうなんだろう」と、少々気になっている。マスク生活が続く限り、ファンデーションや口紅のニーズは減少するはずなので、可愛いリップキットを見かけると「いつもなら争奪戦だろうに」と、ちょっと切ない気持ちになる。一方で、コロナ禍を経てスキンケアへの関心が高まっているのは事実だが、スキンケアキットはお値段もそれなりに張るものが多い。

 しかし、現実的に考えすぎかもしれない。今年は世界中の誰もがライフスタイルの変化を余儀なくされた。さまざまなストレスと対峙した1年だったからこそ、ホリデーシーズンには「気分が上がる色を」「キラキラしたアイテムを」身につけたいというのも、素直な気持ちであるのは間違いない。この「楽しい」「ワクワクする」という高揚感こそ、美容が持つ偉大な力の1つでもある。

 そこで、2020年のホリデーコレクションで大人の女性におすすめするなら、断然「ネイル」だ。まず、ネイルはメイクアップアイテムの中で唯一視界に入る(鏡に映さなくても自分自身で見て楽しめる)アイテムであること。不思議なもので、指先にダークな色をつけるとそれだけでモードな雰囲気を演出することが出来るし、強い意志を持って行動する気持ちになる。鮮烈な赤をつけると気分が引き締まり、手元の動きが女性らしく見えたりもする。私が単純なだけかもしれないけど、視界に入る色が「気分」や「所作」にまで(大なり小なり)影響する効果は、案外見逃しにできないと思う。

 そして何より、今年のホリデーネイルは、これまでのキラキラ感とは一線を画す「奥行きのあるシックな輝き」が特徴なのだ。大小の変形パールを巧みに組み合わせたり、微細なカラーパールの力で角度によって色のニュアンスが変わったり。アンティーク風の落ち着いたゴールドや、工芸品のように格調高いシルバーなど、大人の女性にこそ似合う質感が充実している。今回はそんな大人のための、珠玉のホリデーネイルをご紹介したい。

シャネル
温かみのある発色、
格調高いアンティーク調ゴールド

 「シャネル(CHANEL)」のホリデーは、同ブランドを代表する“ゴールドのチェーン”にインスパイアされたコレクションだ。中でも「今までこんなゴールドのネイルは見たことがない……!」と息をのんだのが“ヴェルニ ロング トゥニュ 773”。年代を経たアンティークのように落ち着きのある質感で、華やかでありながら、同時に荘厳な趣もある。発色は温かみのあるローズゴールドで、手元に女性らしさを添えてくれるはず。シンプルなシャツにもドレスアップした装いにも、そして和装にも映える、大人のためのゴールドといえる。

ディオール
まるで雪の結晶のよう。
幻想的にゆらめく繊細なゴールド

 雪の結晶が揺らめく、幻想的な世界を表現した「ディオール(DIOR)」のホリデーコレクション。“ディオリフィック グリッター トップ コート 001”は、まるで雪の結晶のような、多角形のラメをぎっしり閉じ込めた1品だ。ボトル中では白っぽく見えるけれど、実際に塗ってみると“ゴールデン スノー”の名前の通り、淡いゴールドの輝きを放つ。トップコートとして重ねてもいいし、単品で使用すると、薄型のラメが重なり合い澄んだ輝きが美しい。指先が動くたびに、チラチラと舞う雪片のように繊細な光をまき散らす。

THREE
グラムロックにインスパイア
された、大人の辛口シルバー

70年代グラムロックの衣装にインスパイアされた「スリー(THREE)」のホリデーは、ゴージャスかつまばゆい輝きあふれるコレクションだ。特に“ネイルポリッシュ X38”は、大人の女性に似合うメタリックシルバー。これまでもあったつるんと鏡のようなシルバーから、一歩先を行くざらりとした砂糖菓子風の質感へと進化。銀細工の工芸品のように格調高いカラーを実現した一方で、輝きはどこまでも澄んだクリアな質感。シック×ピュアのバランス感が絶妙で、モノトーンの装いには華やかさを、カラフルな装いにはクールな雰囲気を添えてくれる。

アナ スイ
女性らしさが匂い立つ、
官能的なダークカラー

 「今つけているネイル、どこの?」と、最近最も聞かれたのが、「アナ スイ コスメティックス(ANNA SUI COSMETICS)の“ネイルカラー 020”だ。11月1日にリニューアルするネイルの中で、ひときわ存在感を放つ1色。ダークカラーのベースに大粒のゴールドラメ、微細なゴールド&コッパーを散りばめ、角度によって赤みを帯びた発色に。ベースの影とラメの光のコントラストで、奥行き感を演出し、ダークカラーなのに女性らしいという希有なカラーでもある。ドレスアップ時も、日常のスタイルにも、モードな印象をプラスしたい。

ジルスチュアート
ゴールドの粒子を散りばめ、
指先に宝石の輝きを

 最後は年末年始の気分を上げる、クリスマスらしいゴールドラメを。「ジルスチュアート(JILLSTUART)」のホリデーは、暗がりの中でまばゆい光を放つ“サーカス”がテーマ。“ネイルラッカー ダズリングワンダーランド 05”は、透明なベースに大粒の多角形ラメと、サイズが違うゴールドの粒子を散りばめた、ラグジュアリーな1品。単色でリッチなゴールドの質感を楽しむもよし、どんなカラーとも相性が良く、お気に入りのネイルに重ねてジュエリーのような輝きを添えるのも一案。手元が動くたびにスパークする光を楽しみたい。

 今回ご紹介したのは、いずれも洗練された質感と輝きを誇る、大人のための「キラキラ」ネイル。1500~3200円という価格帯で、指先に輝きを添え、視界から気分を上げるという意味では、ホリデーアイテムの中で最もコストパフォーマンスが優秀だと思う。

 余談になるけれど、我が家のアシスタントは、普段ネイルを全くつけない学生だ。しかしここ数ヶ月というもの、鮮やかな原色やラメのネイルをつけているので、理由を聞いてみると、「外出自粛期間以来、もう1つの飲食系のアルバイトがお休みなんです。仕事中はネイルできないから、この機会に楽しもうって。キレイな色をつけると、めっちゃ気分が上がりますね~」という答えが返ってきた。

 「ああ、このひと言に尽きるな」と、改めて思ってしまった。

 接客業や飲食業など、仕事上の制約で、普段ネイルをつけられない方も多いだろう。職種によるけれど、一般的に職場で華やかなネイルは控えるのがマナーとされている。オフィシャルな人間関係から解放される年末年始の休暇こそ、あえて「自分のために」指先に大人のキラキラネイルをまとってみてはいかがだろう?

 視界から明るい気分を呼び覚まし、希望を持って新たな1年をスタートできるかもしれない。

宇野ナミコ:美容ライター。1972年静岡生まれ。日本大学芸術学部卒業後、女性誌の美容班アシスタントを経て独立。雑誌、広告、ウェブなどで美容の記事を執筆。スキンケアを中心に、メイクアップ、ヘアケア、フレグランス、美容医療まで担当分野は幅広く、美容のトレンドを発信する一方で丹念な取材をもとにしたインタビュー記事も手掛ける

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