ファッション

新型コロナで芽生えたサステナビリティへの責任 「プランC」がデジタル版ミラノ・コレクションに初参加

 ミラノ発のファッションブランド「プラン C(PLAN C)」は7月14日、オンラインで初開催となったミラノ・ファッション・ウイークで動画のプレゼンテーションを発表した。“EVERYONE IS A LANDSCAPE(みんな景色)”と題したコレクションは、クリエイティブ・ディレクターのカロリーナ・カスティリオーニ(Carolina Castiglioni)が新型コロナウイルスによるロックダウン中に滞在したスイスのアルプスの大自然を映し出した洋服と映像で表現された。

 「プラン C」はこれまで展示会形式でコレクションを発表しており、ミラノ・ファッション・ウイークは今回が初参加。また秋冬は9月のウィメンズ・コレクションの発表期間に合わせてきたが、今回はメンズブランドが中心に参加する6月開催でのお披露目となった。さらに、新型コロナの流行を契機に、サステナビリティへの取り組みも表明したカロリーナに、ミラノ・デジタル・ファッション・ウイークへの参加理由やコレクションに込めた思いを尋ねた。

WWD:今回、ミラノ・デジタル・ファッション・ウィークに参加した理由は?

カロリーナ・カスティリオーニ(以下、カロリーナ):私たちはブランド設立当初から、私たちのルールに沿ったビジネスを進めていきたいと思い、平和で持続可能な企業の在り方を模索しています。イタリア・ファッション協会からの誘いを受けて参加を決めました。他のブランドがプレ・コレクションを発表するタイミングで、バイヤーに向けたメイン・コレクションの展示会を普段から開いていたので自然な決断でした。

これまで以上に生産と消費について考え、サステナビリティに取り組むきっかけになった

WWD:しかも、初のデジタル・ファッション・ウイークでの初参加だ。発表方法はどのように考えたのか?

カロリーナ:ロックダウン中は、スイス・エンガディン地方のアルプスで家族と一緒に過ごしていました。このコレクションは滞在中に制作し、そこで見た真っ白な景色や、色鮮やかな自然の美しさから着想を得て、冬から春に向かう景色の移り変わりをプリントに用いて反映させています。そこで、コレクションができるまでのショートフィルムを撮影し、今回の動画に取り入れました。とてもパーソナルなドキュメンタリーになったと思います。

WWD:新型コロナウイルスの流行はブランドにどのような影響を与えたか?

カロリーナ:他の企業と一緒で、私たちも影響を受けていますが、私たちは設立当初からコレクションの発表を年2回にしてきたことはよかったと思います。2シーズンにフォーカスしているため、今回の予期せぬ状況下にあっても、大きく生産を変更する必要はありませんでした。その一方で、これまで以上に生産と消費について考え、一層の責任を持ってサステナビリティにも取り組むきっかけになったと感じています。

WWD:今回初めてブランドとしてサステナビリティへの取り組みを発表した。その理由は?

カロリーナ:現状のファッション産業は持続可能であるとは言い難く、良質で地球に負担の少ない原料をリサーチし続けることが重要になってきます。私たちもサステナブルなビジョンを持って、使う素材や資源の使用量、働く人について考えていくための取り組みを始めました。例えば、今シーズン使ったシャツ生地は、イタリアの老舗シャツ生地メーカーのアルビニ(Albini)のサステナブルな生地を使用するなど、見直しを行いました。

WWD:ユニセックスに向けたデザインも始めていると聞いた。今後、メンズウエアを発表する可能性は?

カロリーナ:東京オリンピックに合わせて“Go Sporty”というカプセルコレクションを6月に発表する予定でした。五輪は来年へ延期となりましたが、ポジティブでプレイフルなメッセージを届けるべくこのコレクションを8月に発売します。ジャージー素材のアイテムなどユニセックスで着用できるものになっています。今後もメンズに特化したコレクションを始める予定はありませんが、誰でも着られるワードローブを作り続けて行きたいと思っています。

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