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ファッションPRの先駆者・ステディ スタディがデジタルショールームシステムを開発

 PR会社のステディ スタディ(吉田瑞代・代表取締役)は、デジタルショールームシステム「エンチャンス(ENCHANCE)」を6月中旬にローンチする。ファッションブランドのサンプル管理やメディアへのリースなどをオンラインで一元化するシステムだ。料金は1ユーザーにつき月額7万円〜。吉田代表は「数カ月後のローンチを予定していたが、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて開発を急ピッチで進めた。ブランドとメディア双方にメリットをもたらすシステムになる」と意気込む。ファッションPRをサポートするアメリカのローンチメトリックス(Launchmetrics)が提供するシステムと一部機能を連携した。初年度はメディア関係者を中心に2000ユーザーの獲得を目指す。

 サンプルの閲覧やリースの依頼、配送・返却などがオンラインで行えるほか、複数ブランドのルックやキャンペーン動画といったコンテンツが確認できる。またビッグデータを活用し、トレンド分析やユーザーのニーズに合わせたサンプル提案も可能となる。さらには、ロジスティックサービスによってブランド倉庫から直接サンプルを受け渡しするシステムも開発中だという。

 オプションサービスとして、サンプル撮影のアレンジメント、メディアニーズを踏まえたキャンペーン・イベントの企画なども行う予定だ。親会社であるサニーサイドアップグループの次原悦子・代表取締役社長は「わたしたちは商業施設やリアルイベントなどのPRが多い。『エンチャンス』を利用してブランドを分析し、メディアへのリーチ拡大だけでなくイベントやポップアップにも誘導するシステムに成長させたい。無名でも貸出しが多いブランドを引き上げてゆくなど新たなチャンスも創出できる」と語る。

 同社はこれまでもサンプル管理などにデジタルを活用することはあったが、スタイリストら外部とのやりとりはアナログ一辺倒だった。リースは1シーズン約1000件にもおよび、業務時間の大半をリース対応に費やすことも少なくない。作業効率を高め、より立体的なPR業務を支える基盤を目指して同システムの開発に着手した。「リアルでの丁寧な“おもてなし”がこれまでの強みだったが、今後は24時間対応可能などデジタルを生かした違う意味での丁寧なサービスを提供したい」と担当者は説明する。

 同社が契約する約30のブランドでテスト導入した後、正式にローンチする。その後もユーザーの声を積極的に拾いシステムの利便性を高め、PR業界全体に浸透するシステムを目指す。