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エバーレーンが従業員約300人を一時解雇 「説明もなくある日突然解雇された」と一部従業員から不満の声

 サンフランシスコ発のオンラインSPA企業エバーレーン(EVERLANE)が約290人の従業員を一時解雇した件について、解雇の対象となった従業員から不満の声が上がっている。

 解雇対象となったのは小売部門や小売りのバックオフィス業務に携わっていた従業員らだという。その中でもオンラインでカスタマー対応に当たっていた従業員らは、2019年12月に労働組合を結成したことが解雇の本当の理由なのではないかと主張する。組合は正式に承認されていなかったが、これは承認依頼を最近出したためだと説明し、ツイッターで「組合員全員が解雇され、組合を公に支持している人も解雇された。エバーレーンはこのパンデミックを、われわれを排除する体のいい理由に使っている」と投稿した。これを受けてエバーレーンは3月30日に「新型コロナウイルスは世界的に大きな影響を及ぼしていて、エバーレーンも当然のことながらその影響を受けている。店舗を無期限閉店していることで、売上高は当初予想の25%減だ。今回の一時解雇は労働組合とは何の関係もない」とコメントを発表した。

 組合側によると、一時解雇の有無について会社に問い合わせた従業員らに対して、3月26日の時点でも「一時解雇は起きないと繰り返し回答があった」という。しかし、27日時点で「一切の説明なしに自分たちのアカウントにアクセスできなくなり、その後、電話一本で解雇が通告された。内容も台本を読み上げているようだった」と主張する。

 解雇された従業員のナタリー・ロイヤル(Natalie Royal)は、3月27日に自身のツイッターに「私はこの会社で3年半働いてきましたが、結果、解雇されました。私の全てをエバーレーンに捧げ、多くの人が会社に対して批判的なときも擁護してきました。私は会社の対応に傷つき、ショックで、怒りに震えています」と投稿している(現在は削除されている)。

 また組合側は、「エバーレーンは労働時間短縮や希望退職者の募集など、ほかの企業が実施しているような対策をとろうとしていない」と付け加えた。一部のパートタイマーやフルタイムの小売り部門のスタッフは再雇用を前提とする一時解雇を提示されている一方で、約40人のパートタイムのオンラインカスタマー対応スタッフは、2週間分の解雇手当を支払って事実上の普通解雇となっているケースもあるという。現在は、残ったフルタイムの小売り部門のスタッフが、解雇されたカスタマー対応スタッフの業務を行えるよう研修を受けているところだという。

YU HIRAKAWA:幼少期を米国で過ごし、大学卒業後に日本の大手法律事務所に7年半勤務。2017年から「WWDジャパン」の編集記者としてパリ・ファッション・ウイークや国内外のCEO・デザイナーへの取材を担当。同紙におけるファッションローの分野を開拓し、法分野の執筆も行う。19年6月からはフリーランスとしてファッション関連記事の執筆と法律事務所のPRマネージャーを兼務する。「WWDジャパン」で連載「ファッションロー相談所」を担当中