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タペストリー、25年度は14%増収 主力「コーチ」は24%増収と好調、「ケイト・スペード」は低迷が続く

コーチ(COACH)」と「ケイト・スペード ニューヨーク(KATE SPADE NEW YORK)」を傘下に持つタペストリー(TAPESTRY)の2026年6月期決算は、売上高が前期比14.2%増の80億420万ドル(約1兆2726億円)、営業利益はおよそ4.5倍(同361.3%増)の19億1440万ドル(約3043億円)、純利益は8倍以上(同733.9%増)の15億2770万ドル(約2429億円)だった。

大幅な増益は、24年11月にカプリ ホールディングス(CAPRI HOLDINGS)の買収を中止したことに伴う負債の償還などを25年6月期に計上し、大幅な減益となっていたことによる。

主力の「コーチ」は約24%増収と好調

ブランド別での売上高は、主力の「コーチ」は引き続き好調で同23.5%増の69億1470万ドル(約1兆994億円)で着地。若年層の取り込みが奏功し、特にハンドバッグや革小物が売り上げに貢献した。業績低迷が続く「ケイト・スペード ニューヨーク」は同10.2%減の10億7490万ドル(約1709億円)だった。

地域別での売上高は、「コーチ」が非常に好調だった北米が同15%増、地元客による購買が旺盛な欧州は同23%増、同様の中国は同35%増、韓国とオーストラリアが堅調なアジア太平洋地域(中国を除く)は同13%増だった。値下げを縮小したほか、インバウンド需要が減速した日本は同7%減と、前年に続いて唯一の減収となった。

「マジックとロジックのバランスが大切」とCEO

ジョアン・クレヴォイセラ(Joanne Crevoiserat)=タペストリー最高経営責任者(CEO)は、「25年度は力強く成長し、設定した財務目標を2年前倒しで達成するなど、予想を有意に上回る結果となりうれしく思う。こうした成功は当社の“アンプリファイ(増幅)戦略”のパワーを示しており、消費者への揺るぐことのないフォーカス、データに基づいた事業戦略およびその規律ある実行を継続し、競合ブランドとの差別化を確かにする魔法とイノベーションを提供した結果だ。当社では、こうしたマジックとロジックのバランスを大切にしている」と語った。

同社の“アンプリファイ戦略”は、「買い物客との感情的なつながりを構築する」「さらなるファッションイノベーションと優れたプロダクトの追求」「魅力的な体験の提供」「従業員のパワーを燃え立たせる」という4つの柱を中心としている。

苦戦が続く「ケイト・スペード ニューヨーク」は事業を合理化

「コーチ」がブランド再生の手本のような好調ぶりを見せる一方、「ケイト・スペード ニューヨーク」は苦戦が続いている。7月には、エグゼクティブ・クリエイティブ・ディレクターとして、デザイナーのジョナサン・サンダース(Jonathan Saunders)を任命した。同氏は8月26日付で就任し、プロダクトデザインとブランドのビジュアルアイデンティティーを統括する。

クレヴォイセラCEOは同ブランドについて、「持続的に成長できるよう、まずは事業の合理化に取り組んでいる」と説明。SKU(品番の色やサイズなど在庫の最小管理単位)を40%削減したほか、不採算店の閉店、値引き販売の縮小などを実施しているという。26年度には、その効果の一部が現れるのではないかとの見方を示した。

26年度の慎重な見通しで株価下落

25年度は売上高が同社初の80億ドル(約1兆2720億円)台となったが、26年度は84億~85億ドル(約1兆3356億〜1兆3515億円)と4~6%の成長率を見込む。市場はこうした慎重な見通しを嫌気し、決算発表当日の8月13日、同社の株価は前日比16.5%安の128.39ドル(約2万414円)をつけた。

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