ユニチカの2026年3月期連結決算は、売上高が前期比6.2%減の1186億円、営業利益が同80.3%増の105億円、経常利益が2.2倍の104億円、純利益が182億円(前期は243億円の赤字)だった。構造改革に伴う事業譲渡と不採算販売の見直しで、収益性は大きく改善した。27年3月期は売上高840億円に対して、営業利益80億円、純利益50億円を見込む。
ユニチカは24年11月、地域経済活性化支援機構(REVIC)の支援を受けた事業再生計画を発表。取引金融機関に対して約430億円の債権放棄に加え、200億円の第三者割当増資を実施。祖業である繊維事業の撤退を含む抜本的な構造改革に着手していた。
再生計画では、衣料繊維事業、不織布事業、産業繊維事業の一部を撤退対象とし、高分子やガラス繊維など成長分野へ経営資源を集中する方針を掲げていた。繊維事業や不織布事業などの譲渡・撤退が進め、26年3月期で「不採算事業からの撤退は概ね計画通りに完了した」という。
26年3月期の営業利益率は8.9%と、前期から4.3ポイント改善した。純利益は一過性の固定資産売却益237億円や金融機関による債務免除益120億円を特別利益に計上した。
セグメント別では高分子事業の売上高が1.8%増の564億円、営業利益が57.1%増の94億円だった。主力のフィルム事業が電子材料用途が堅調に推移したほか、ハイバリアナイロンフィルム「エンブレムHG」など高機能製品が伸長した。
機能資材事業は、同セグメントの65%を占めるガラス繊維事業が半導体需要拡大を背景に超極薄ガラスクロスの販売が大幅に伸長。営業利益は13億円増の16億円となった。不織布や産業繊維の一部事業は譲渡・撤退を進めた。
大半を売却・撤退した繊維事業は、売上高が16.3%減の284億円、営業損失は5億円だった。土木資材や生活関連用品など産業資材のみが継続事業になる。
財務面では、金融機関による約120億円の債務免除や200億円の第三者割当増資などにより財務体質が改善。有利子負債は547億円まで圧縮され、自己資本比率は35.7%に上昇した。