イタリア競争・市場庁(AGCM)は28日(現地時間)、成人向け化粧品を子どもや若年層に訴求している可能性のある不公正な商慣行を巡り、LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)傘下のセフォラ(SEPHORA)とベネフィット コスメティックス(BENEFIT COSMETICS以下、ベネフィット)、ならびにLVMH プロフーミ・エ・コスメティーチ・イタリア(LVMH PROFUMI E COSMETICI ITALIA)に対する調査を開始したと発表した。
セフォラ・イタリア(SEPHORA ITALIA)、LVMH イタリア、LVMH イタリアに対する立ち入り検査は27日に行われた。
LVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトンは声明で、「セフォラ、ベネフィット、LVMH プロフーミ・エ・コスメティーチ・イタリアはAGCMによる調査開始の通知を受けた」とコメント。「調査は進行中のため現時点で詳細は控えるが、当局に全面的に協力する意向だ。全ての の企業はイタリアの関連法規を厳格に順守している」とした。
未成年の過剰なスキンケア習慣を問題視
AGCMによると、調査は特に10〜12歳未満の未成年者を含む子どもや若年層に対し、フェイスマスクや美容液、アンチエイジングクリームの購入を促すことで、成人向け化粧品の早期使用を助長している可能性に焦点を当てている。こうした動きは、未成年によるスキンケアへの過度な執着や依存を指す「コスメティコレキシア」という問題にも関連すると指摘する。
また同庁は、未成年向けではない、または未成年で検証されていない製品に関する警告や注意事項などの重要な情報が、オンラインや店舗で不十分または誤解を招く形で表示されている可能性がある点も問題視。特にセフォラのプライベートブランド「セフォラコレクション (SEPHORA COLLECTION)」およびベネフィット製品が対象とされている。
さらに、「未成年者が十分な知識を持たないまま多様な化粧品を頻繁に併用することは健康リスクを伴う可能性がある」とし、企業が若年層に影響力のある低年齢のマイクロインフルエンサーを起用し、衝動的な購買を促している可能性にも言及した。
SNSで広がる「セフォラキッズ」現象
背景には、SNSでの美容情報の拡散を受け、「セフォラキッズ」と呼ばれる若年層が世界各地でスキンケア売り場に押し寄せている現象がある。
こうした動きに対し、各国で規制の検討も進む。スウェーデンでは数年前、アルファヒドロキシ酸(AHA)やベータヒドロキシ酸(BHA)などの有効成分を含む高機能スキンケア製品について、一部企業が年齢制限を導入している。