コーセーの2025年12月期連結業績は、売上高が前年比2.3%増(為替影響を除くと同2.6%増)の3301億円、営業利益が同6.3%増の184億円、純利益が2倍の151億円だった。主力のコーセー事業、アルビオン事業、コーセーコスメポート事業が伸長。タルト事業とアルビオン事業での減益をコーセー事業の収益性改善が打ち消し、増収増益となった。
主力の化粧品事業は、売上高が同2.7%増の2623億円、営業利益が同11.4%増の167億円だった。「コスメデコルテ(DECORTE)」やアルビオン事業の主要ブランドが売り上げを伸長し、「パンピューリ(PANPURI)」の上乗せが増収に寄与。「ワンバイコーセー(ONE BY KOSE)」の大幅増収と「雪肌精(SEKKISEI)」の海外売り上げの好調も後押しし、前期を上回った。営業利益は中国本土の黒字転換と販管費抑制が寄与し、増益を確保した。
「コスメデコルテ」は日本で3期連続の過去最高売り上げを更新。“AQ 毛穴美容液オイル”と“ユース パワー エッセンス ローション”のヒットが貢献した。アルビオン事業は「アルビオン(ALBION)」のエクシアシリーズが内需を捉え、売り上げを押し上げた。一方、「エレガンス(ELEGANCE)」は一部製品の価格改定の駆け込み需要の反動やインバウンド需要が減少し、減収となった。「雪肌精(SEKKISEI)」はクラッシックシリーズからの移行に伴う減収や一部シリーズの販売終了が影響し、苦戦した。「ワンバイコーセー」は新製品が貢献し、大幅増収となった。
コスメタリー事業は、売上高が同0.3%減の644億円、営業利益が同10.4%減の62億円だった。コーセー事業のセルフメイクアップブランドの苦戦が響いた。一方で、「メイクキープ」のヒットや、コーセーコスメポート事業が過去最高売上高を更新し、一定の下支えとなった。営業利益は、コーセーコスメポート事業は前期並みを維持したが、「ヴィセ(VISEE)」などのメイクアップブランドの減収による粗利減を相殺するには至らず、減益となった。
地域別では、日本が同1.9%増、アジアが同8.6%増、北米他が同並(同1.2%増)と、日本およびアジアで増収となった。アジアは、同社主導の出荷抑制を実施した免税チャネルは減収となった。一方で、中国本土の増収と新規連結対象となったパンピューリ事業の売り上げの上乗せにより、地域全体では前年の実績を上回った。北米は、タルトが現地通貨ベースで前期並みを維持。雪肌精の北米の大型リテーラーへの売り上げ伸長も貢献した。
同社は26年1月に完全持株会社体制へ移行した。事業別運営からグループ横断でのシナジー創出に舵を切り、収益性および効率性を中長期的に高める。コーセーホールディングスの小林一俊社長は、「26年はホールディングスのシナジーが顕在化する年」と期待を込め、澁澤宏一常務は「守りと攻めの改革を同時に進める」と意気込み、売り上げ拡大と収益構造の見直しに注力する。
これらの取り組みを踏まえ、26年12月期連結業績予想は、売上高が前年比6.0%増の3500億円、営業利益は同8.3%増の200億円、純利益が同19.9%減の121億円を見込む。