
セブン‐イレブン・ジャパンは、従来のコンビニエンスストアの枠を超える新サービスとして、パウダースペースの導入を始めた。メディアミックスプロダクツが運営するチームシンデレラとの協働で企画。2025年12月から学生が多い地域の一部店舗に順次導入し、若年層の来店動機の拡大につなげる。コンビニを「買い物の場」から「滞在・体験の場」へと進化させる試みだ。
設置店舗は現時点で、東京の九段南大妻通り店と町田玉川学園5丁目店、京都の深草西浦5丁目店の3店舗。いずれもキャンパスタウン周辺に立地する。
「ラブン(loven)」と名付けたパウダースペース内にはヘアアイロンのレンタルスポット「ReCute(リキュート)」(有料)や、3段階で明るさを調整できる調光付きライトミラーを設けた。スペース利用は無料。なお、「ReCute」のみの設置は前述の3店舗に加え、東京の多摩センター駅西店、神奈川の横浜ランドマークプラザ店、千葉の松戸常盤平駅前店の計6店舗で設置している。
背景には若年層のニーズの変化がある。チームシンデレラのネットワークを通じて「コンビニに欲しいもの」をテーマにアンケートを実施したところ、「パウダールームの設置」「ヘアアイロンの設置」など身だしなみに関する回答が17%を占め、最多となった。移動の合間に手軽に身支度を整えたいという需要が一定規模で存在することが浮き彫りになった。
空間デザインや掲出物の細部にも若年層の視点を反映した。担当者は、若年層の声を調査にとどめず、店舗で実装可能な形に落とし込むことを重視したと説明する。そのうえで、コンビニを単なる購買の場にとどめず、「自分を整え、気持ちを切り替えられる場」としての機能を持たせたいとしている。
コンビニ各社はイートインの拡充やデジタル施策など来店頻度を向上する施策を進めている。セブン‐イレブンは、「今後も共創を通じて、若年層のニーズに寄り添った店舗体験の創出を進めていく」とコメントを寄せた。