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オンワード、米国「J.プレス」売上高を10倍に 30年度150億円計画

オンワードホールディングスは、傘下の米J.プレス(J.PRESS)社による米国事業の強化に乗り出す。ブランドの本国であるにもかかわらず、米国事業の売上高は2024年度で1000万ドル(約15億円)と小規模だが、新体制によって30年度には1億ドル(約150億円)に成長させる。

米J.プレス社のクリエイティブディレクター兼プレジデントに、ジャック・カールソン氏(38)を招へいした。カールソン氏はニューヨーク発のD2Cブランド「ローイングブレザーズ(ROWING BLAZERS)」の創業者で、デジタルマーケティングに深い知見がある。セレブリティやメディアとも強いコネクションを持ち、有名ブランドとのコラボレーションを数多く実現してきた。カールソン氏以外にも実績のある人材を要職に登用していく。

アイビーリーグスタイルをベースにしながらも今後はアイテムの幅を広げる。米国、カナダ、イングランド、日本など付加価値の高い商品を作れる地域での生産を増やす。また影響力のあるクリエイターやブランドとのコラボレーションにも積極的に取り組む。9月のニューヨークファッションウイークに初めて公式参加し、新生「J.プレス」をランウエイショーで披露した。

現在運営する3店舗のうちニューヨーク、ワシントンDCの直営店を、もっと集客が見込める目抜通りに移設オープンする予定。東海岸だけでなく西海岸の主要エリアにも店舗網を広げて、20店体制に持っていく。

ECおよびデジタルマーケティングも刷新する。30年度の売上高計画1億ドルのうち半分はEC売上高になる見通しだ。

米J.プレス社は1902年に東海岸コネチカット州・ニューヘブンで創業。アイビーリーグスタイルを生み出し、ルーズベルト、ケネディ、ブッシュなど歴代大統領を含むエスタブリッシュメントに愛用されてきた。1986年にオンワード樫山(当時)が全株式を取得して子会社にした。

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