ヴァレンティノ(VALENTINO)は8月14日、ヤコポ・ヴェントゥリーニ(Jacopo Venturini)最高経営責任者(CEO)が同13日付で退任したことを明らかにした。理由は、同氏が「個人的な理由により一時的な休養を取ることにした」ためであり、ヴァレンティノは雇用契約と取締役職の終了に関する相互合意に達したと説明。後任は未定だが、「しかるべき時期に発表する」としている。
同社に近い関係者によると、2024年3月に就任したアレサンドロ・ミケーレ(Alessandro Michele)=クリエイティブディレクターは続投する模様。同社はミケーレに対する「完全な信頼とコミットメントを確認している」と関係者は述べた。
ヴァレンティノでの3度目のキャリア
ヴェントゥリーニ前CEOは、1995年に百貨店リナシェンテ(RINASCENTE)のバイヤーとしてキャリアをスタート。99年まで経験を積んだ後、2000年から04年までヴァレンティノでウィメンズウエアとメンズウエアのブランドマネジャーを務める。05年からプラダ(PRADA)でウィメンズウエア・コレクションのマーチャンダイジング・コーディネーターを務めた後、08年にヴァレンティノに戻り、レディ・トゥ・ウエア・コレクション・ディレクター兼リテール・イメージ・ディレクターに就任。15年にはグッチに移り、マーチャンダイジングとグローバルマーケット担当エグゼクティブ・バイスプレジデントに就いた。その後、19年10月に退任。20年6月からヴァレンティノCEOを務めてきた。
在任中には組織再編を実施し、「ヴァレンティノ」をイタリアのクチュールメゾンとして再びポジショニングすることに注力。その一環として、姉妹ブランド「レッド ヴァレンティノ(RED VALENTINO)」を終了した。またリテール強化を推進し、中国本土に成長可能性を見出しました。20年12月には上海でメゾンのコードにスポットライトを当てた展覧会「リ-シグニファイ(Re-Signify)」のパート1を上海で開催。翌年には、パート2を北京のSKPで開いた。