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「プラダ」のCEOが退任 後任は未定、親会社のCEOが暫定的に兼任

プラダ(PRADA)のジャンフランコ・ダティス(Gianfranco D’Attis)最高経営責任者(CEO)が、6月30日付で退任する。22日に開催した「プラダ」2026年春夏メンズ・コレクションのショーに同氏が来場していなかったため、海外メディアが同社に問い合わせたところ、「彼は互いの同意の上で退任することになった」とコメントしたことから明らかになった。

なお、情報筋の話によれば、事業戦略上の意見の相違などにより、グループのオーナーや経営陣との関係が硬化したことが退任の原因だという。

後任は現時点では未定。当面は、親会社であるプラダ グループ(PRADA GROUP)のアンドレア・グエラ(Andrea Guerra)CEOが暫定的にブランドのCEOも兼任する。

ダティスCEOの経歴

ダティスCEOは、23年1月2日付で現職に就任。それ以前には、コンパニー フィナンシエール リシュモン(COMPAGNIE FINANCIERE RICHEMONT)が擁するジャガー・ルクルト(JAEGER LECOULTRE)のインターナショナル・マネージング・ディレクターや、LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)が擁するクリスチャン ディオール クチュール(CHRISTIAN DIOR COUTURE)アメリカ事業の社長を務めていた。

プラダの最近の動きについて

プラダ グループは22年12月、当時LVMHで戦略開発シニア・アドバイザーを務めていたグエラを新たなCEOに任命。これに伴い、創業一族の出身でクリエイティブ面を率いるミウッチャ・プラダ(Miuccia Prada)共同CEO(当時)は同職から退き、パトリツィオ・ベルテッリ(Patrizio Bertelli)共同CEO(当時)は会長兼エグゼクティブ・ディレクターに就任した。これはグループのさらなる進化を促進しつつ、ミウッチャとベルテッリ会長兼エグゼクティブ・ディレクターの息子であるロレンツォ・ベルテッリ(Lorenzo Bertelli)最高マーケティング責任者兼CSR部門ヘッドが、将来的にスムーズに後継者となるための第一歩だとしている。

また、同社の最近の主な動きとしては、カプリ ホールディングス(CAPRI HOLDINGS)から「ヴェルサーチェ(VERSACE)」を12億5000万ユーロ(約2100億円)で買収したことが挙げられる。

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