「得意技を封印されて撮るのはすごく燃える」 山本耀司と蜷川実花が語る写真展秘話

イベントインタビュー

2017/9/13 (WED) 12:00

 9月9日、「ヨウジヤマモト(YOHJI YAMAMOTO)」の青山本店で写真家・蜷川実花によるモノクロ写真展「YOHJI YAMAMOTO x Mika Ninagawa [BLACK LIGHTS]」がスタートした。開催に伴い開かれたレセプションパーティーは、昔からの顧客やファッションギークな若い世代、メンズコレクションのランウエイを歩いたEXILEのパフォーマーで三代目J Soul Brothersのリーダーでもある小林直己やE-girlsでFlowerのメンバーの佐藤晴美、俳優の竜星涼、山田孝之、栗原類ら多くの人々が訪れ、店に入りきらないほどの熱気を見せていた。開始から小一時間経った頃、蜷川本人とデザイナーの山本耀司が突如として来店。噂を聞きつけていたファンも多く現場は一時パニックになったが、ふたりは店内を一周し来場者とのコミュニケーションに応じた。いくらか落ち着きを見せたタイミングで、わずかな時間ではあったが両者にインタビューを敢行。今回の協業に至った経緯や、モノクロ写真での開催の理由を聞いた。

Q:なぜ協業に至った?

山本耀司(以下、山本):その質問は今日だけでも3回目だよ(笑)。

蜷川実花(以下、蜷川):テープにでも録っておけばよかったですね(笑)。

山本:前からお互い知っていた。それはフォーマルな知り合いの関係じゃなくて、親父さん(蜷川幸雄)と個人的な付き合いをしてたんだ。それは作家同士だから表面的な付き合いではない、大げさに言うと親戚付き合いみたいな。俺の親友だった蜷川さんの娘ーーそういうところから始まったんだ。カラーがすごい彼女の写真は前からいっぱい見ているからね。それで去年の3月にパリまでメンズコレクションを観に来てくれて、ショーが終わった後に楽屋にあいさつに来てくれた。その瞬間に「バチッ」と、頼みたいと思っちゃったんだよ。

Q:この質問も何回も出ていると思うんですが、おっしゃられたように蜷川さんは色味の強い写真を撮られている。なぜモノクロで撮られた?

蜷川:耀司さんが1番最初に「モノクロで」っておっしゃって。それはある種の挑戦状を受け取ったというか。

山本:彼女が有名なのはカラーだからね。

蜷川:普段もモノクロでも撮ってはいるんですけど、そのいわゆる“分かりやすい得意技”を封印されて撮るっていうのはやっぱりすごく面白い。燃えるわけですよ。「きた!!」って。

Q:いつもと違う土俵で戦う的な。

蜷川:さすがだな、というかすごくそれだけでやる気がさらに上がるというか。表面的に物事を見ないで本質を捉えてくれている、と思ってうれしかったです。

山本:この人が綺麗な赤い花を撮ってもどこか毒があるんだよ。良い意味の毒。わかるでしょ?決して幸せな赤い花じゃないんだ。

Q:今回バックステージを撮ったのは意外というか、なぜ華々しいキャットウオークではない裏側を?

山本:俺からは「今回、パリに来て俺のショーの仕事を撮って欲しい」とお願いしただけだから、何を撮るかは蜷川さんの自由だった。終わってみたらなぜかキャットウオークを歩いた服を全然撮ってくれてなかった。まさかと思ったよ(笑)。

蜷川:撮ってはいたんですよ!(笑)。本能的に撮っていたので、実はキャットウオークをほとんど撮っていなかったってことに気付いてなくて。それに、撮ったものをセレクトしてないんですよ。それも、耀司さんにある程度セレクトしてお見せする段階で私が無意識にハジいていたみたいです。

山本:ハジくってことは、要するに本人が気に入ってないからということでしょ?

蜷川:というよりも、そのルックができ上がったのを皆さん見てるじゃないですか。いってみればそのキャットウオークを歩いてたルックの下に何着も着ていたりするわけで。そこにたどり着くまでの過程っていうのが、ものすごくエネルギッシュで、スペシャルだったんですよね。誰も見られないというか、本来見えないところでしょ?最後の表面じゃなくて、中身が全部見えた気がして撮ってたんですね。だからかな、「これが面白いんです」って提出して、指摘されるまで気付いてなかった。「本当だ!そういえばバックステージばっかりだ」って(笑)。

■YOHJI YAMAMOTO x Mika Ninagawa [BLACK LIGHTS]
日程:9月9日~10月10日(予定)
時間:11:00~20:00
会場:ヨウジヤマモト青山本店
住所:東京都港区南青山5-3-6
入場料:無料

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