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ホンマにイケてるナニワのセレクトショップ備忘録

 先日、プライベートで大阪・心斎橋に行ってきました。碁盤の目状の街にラグジュアリーブランドのブティックが並び、多くの外国人が行き交う様子は東京の銀座のよう。9月にリニューアルオープンした大丸心斎橋店本店も、弊紙の百貨店担当としてはずせない訪問スポット。店内は外国人客でごった返す活況で、弊紙連載「ミステリーショッパーが行く!」で年間1位に輝いた同店の今後に目が離せません。

 ただそれと同じくらい、いやそれ以上!?に魅力的だったのが、同エリアに点在するセレクトショップ。心斎橋はインバウンドだけではないのです。街の日本人のファッションも、派手なカラーやロゴがドン!なスエットなど、東京よりも主張が強くて新鮮。アメリカ村の匂いがするような、古着テイストが好きな人も多いようです。彼ら大阪民に愛される、「ホンマにイケてる」セレクトショップはどこなのか!?心斎橋界隈をディグりました。

11:00
「関西イチの高感度ショップ」
を自負
2つの世界観が同居する
「ホワイ アー ユー ヒアー?」

 1階はラグジュアリーストリート、2階ではデザイナーズブランドと、異なる世界観が同居する店構えが特徴の「ホワイ アー ユー ヒアー?(WHY ARE YOU HERE…?)」。創業から18年。高感度なアイテムを求めて全国から客が訪れるようになり、「ハイファッションを求めるなら当店に来ていただきたいです。関西で唯一無二のお店になれました」(秋山政英マネージャー)と自負する。「大阪はアメリカ村があるためか、ビンテージの匂いがするものが人気で、たとえば『ハイダーアッカーマン(HAIDER ACKERMANN)』『フィアー オブ ゴッド(FEAR OF GOD)』など。一方、東京のお客さまは洗練された物がお好きなので、2階にお招きして、『サカイ(SACAI)』『アンブッシュ(AMBUSH)』など洗練されたブランドをお薦めしています」。一日の来店客は平均で20~30人。「お客さまは、皆さん何かしら自分のスタイルがあり、目的意識があって来店くださる方が多い。ただ入りづらい店構えで入ってきてくれたのだから、買ってくださらなくても“何か”を持ち帰ってほしい」との思いで、来店客にはフレンドリーに、積極的に話し掛けている。

■Why are you here…?
住所:大阪市中央区南船場4-13-3
営業時間:11:00~20:00
電話:06-6282-8200

13:00
東京っぽい、けれど
温みを感じる「フリーダム
フロム コモンセンス」

「シュタイン(STEIN)」「ウル(ULU)」「ブラン ワイエム(BLANC YM)」などドメスティックブランドが中心。「フリーダムフロム コモンセンス」は、ストリート系で色味が強かったり、ビンテージテイストのセレクトが中心の店が多かったりする大阪にあってか、「なんか東京っぽいな」と感じる洗練された雰囲気だ。

 7年前に現オーナーの青山利之さんが、古着のセレクトショップから独立して立ち上げた。青山さんにとってひときわ思い入れがあるのが「シー(THEE)」という開店当初から取り扱うブランド。「オープンしたばっかりの時は全然人が来なくて、毎日泣きながら帰ってましたね(笑)。それから徐々に、これが見たい!ってファンを呼んでくれたのが『シー』だったんです。勝手にですけど、一緒に成長してきたなって思ってます」。

 そのほかにも大阪ブランドの「アタ(ATHA)」や水藻や苔などを小さな水槽の中にアートとして閉じ込めたユニークな雑貨などを織り交ぜる。「うちは東京の路面とは違って、何かおもろいモノがないと来てもらえませんからね。でも逆に言えば、個性的な発信があれば、こんな雑居ビル2階でもやっていけるんです!」。

■FREEDAM FROM COMMONSENSE.
住所:大阪市中央区南船場4-6-3-2F
電話:06-6241-4570
営業時間:13:00~20:00(水曜定休)

15:00
東京もんが大阪に殴り込み!
4店合同ポップアップに立ち寄り

 ここでちょうど会期中だった、東京の4セレクトショップによる地方巡業ポップアップストア「トウキョウユニオン キャラバン」に立ち寄り。東京・北千住のアマノジャク(AMANOJAK.)、千歳船橋のライクル(LICLE)、渋谷のグッドルーザー(GOODLOSER)、ワガママトウキョウ(WAGAMAMA TOKYO)と、それぞれ個性の違う4店が合同出店。第1回目は大盛況とまでは行かなかったようだが、「東京と地方のファッショントレンドの時間差や温度差を学べた。SNSで周知するだけでなく、リアルの場で接客を受けてもらうことで、東京まで”わざわざ”来てくれるファンを作っていきたい」(大津寿成アマノジャク共同経営者)という頼もしいコメントが聞けた。

16:00
大阪ガールを魅了する
ビンテージアイテムの宝庫
「アウラ」へ

 大阪の街を歩いていると、古着を上手に着こなしている女性たちが多いことも気が付く。ここまでメンズに寄りすぎたので、ウィメンズのヨーロッパ古着・雑貨セレクトショップのアウラジャポン 心斎橋店を訪問。アクセサリーは数千円、コートで2万円以下とお買い得に手に入るわけは、シンプルにたくさん仕入れてたくさん売っているから。「お客さまにビンテージのよさを値ごろに、気軽に知ってもらいたいです」(同店スタッフ)。約50平方メートルの小さな店構えだが、「シャネル(CHANEL)」や「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」「バーバリー(BURBERRY)」などのビンテージコートやバッグ、アクセサリーなどが所狭しと並び、まるで中世のヨーロッパにタイムスリップしたような感覚に。トレンドがストリートからクラシックに回帰していることもあり、「20代前半~30代くらいまでのお客さまが増えていて、お母さんと親子で買っていかれる方もいますね」。12月には京都に新店をオープンした。

■アウラジャポン 心斎橋店
住所:大阪市中央区西心斎橋2-8-17帝国ホテル1F
営業時間13:00~20:00(不定休)
電話:06-6210-2850

18:00
荘厳な館に入居する地方創生型ショップ「スタディーショールームストア」

 グーグルマップを頼りにたどり着いたのは、荘厳な雰囲気のアンティークビル「大阪農林会館」。建物の名前からしても、ファッションとはまったく関係なさそう……。中に入ると、天井からはアンティーク調のシャンデリアがぶら下がる。本当にここで合ってる?と勘ぐったけれど、実はたくさんのファッション・雑貨店などが入居する、大阪のファッショニスタにとっては名物的な館(「メゾン マルジェラ」のお店もありました!)らしい。4階に店を構える「スタディーショールームストア(STUDY SHOWROOM STORE)」は、セレクトショップ海外ブランドの輸入代理店も兼ねている、「モノ作りはいいのに発信ベタなところもあって。自らそこも担っていきたいなと考えた」(高萩光広マネージャー)。オリジナルブランドの「ユナイタス(UNITUS)」はアメリカントラッドをベースに、オイルドジャケットやミリタリーウエアもそろえる本格派で一見の価値あり。

■STUDY SHOWROOM STORE
住所:大阪市中央区南船場3-2-6-409
電話:06-4300-3140
営業時間:13:00~20:00(水曜定休)

19:30
地元民を愛し、愛される
ファッションの「ほら穴」

 「シュプリーム(SUPREME)」などが店を構えるファッションストリート、立花通り(通称:オレンジストリート)から外れた小道にある「ケイヴ(CAVE)」は創業17年目の老舗。“ほら穴”を意味する店名の通り、入り口は小さいけれど、奥が深~い(物理的な意味でも)隠れ家的ショップ。「ジル サンダー(JIL SANDER)」「ジェイ ダブリュー アンダーソン(JW ANDERSON)」「マルニ(MARNI)」といったラグジュアリー・コンテンポラリーブランドを抑えながら、韓国の「アーダーエラー(ADERERROR)」といった旬なブランドも取り扱うなど、懐も深~い。「阪急や大丸みたいな百貨店に置いてないようなブランドへの反応がいいです。大阪の人は目立ちたがりですから(笑)、他にないようなものが求められますね」(南貴浩マネージャー)。同店のある堀江地区は、心斎橋の中でも人口の伸び率が高いエリア。「最近は家族連れも増えています。東京へ転勤になって、また戻ってきてくれる方もいらっしゃいます。そんな方々に愛していただけるよう、いつ、誰がきても楽しい店作りを心掛けています」。

■CAVE
住所:大阪市西区南堀江1-11-9-102
電話:06-6543-0320
営業時間:13:00~20:00(水曜定休)