ビューティ

河北裕介がオンラインサロンを開設 コラボ終了やオリジナルコスメについても語る

 雑誌やTV、化粧品のプロデュースなど活躍の幅を広げているヘア&メイクアップアーティストの河北裕介がDMMオンラインサロンで「河北メイク塾」を開設した。SNSやユーチューブが主流の中、なぜ今オンラインサロンを開設したのか。その理由と思いに迫る。

WWD:オンラインサロンを始めようと思ったきっかけは?

河北裕介(以下、河北):年間を通じてメイクショーやトークイベントをたくさんやっていますが、東京や大阪などの都市部になりがちです。でも、もっと簡単にメイクはできる、簡単にキレイになれることを地方の方を含めもっと多くの人に伝えたくてオンラインサロンを始めました。ユーチューブという方法もありますが、コミュニティーとしてみんなでメイクを楽しくしていきたいという思いがあって、オンラインサロンを選択しました。会費はありますが、クオリティーの高い動画やコンテンツを提供するためでもあり、入会するだけの価値があるものを提供したいと思っています。ビューティを動画で見せるって大変なことで、カラーを調整して色をきちんと見せて……、ものすごくコストがかかるので(笑)。

WWD:どんな情報を発信していく?

河北:僕が現場で経験してきたことや知識、テクニックなどは全てお見せしたいと思っています。まず、基本のステップから発信していく予定です。今は情報が多すぎる。情報の多い状況を僕らが作っている面もあるけど、「自分の顔を肯定しよう」ってみんなが思わなくなってきた。雑誌などのモデルのメイクをまねして、その顔になりたいと思っている……。そうじゃないでしょう、と。あなたの顔には、あなたにしかない色っぽさがあったり、良さがあったりするわけだし。基本中の基本だけど、まずマッサージしないとダメ。みんな先にテクニックに走りすぎなんですよね。これは僕が常々思っていること。それは女優さんもそうで、僕らがいくらキレイだって言っても、コンプレックスがたくさんある。その中で一番いいパフォーマンスをするからキレイに見えてくる。僕らのやるマッサージもパフォーマンスを上げるためのもの。まずはそこから始めましょう、という思いがありました。

WWD:あらためて基本に立ち返るということ?

河北:「顔のマッサージはしなきゃダメだ」って言ってきたけど、それは「逃げないで自分の顔をみてください」ということ。自分の顔は自分で責任を持つしかなくて、自分がどう感じるかを大事にしてほしい。僕のメイク塾は“塾”って付けているだけあって、考えてほしいんです。誰かに教えてもらうだけじゃなく、自分で感じて「私こうだったんだ」って気付くことでひとつ自分が好きになれる。そうやって“好き”を増やしてほしい。自分のこれが嫌だ、だからこうしようって考えて行動してみてほしいんです。

WWD:すでにオンラインサロンの入会が始まっているが、反響は?

河北:募集開始から 10日で1000人の枠が埋まって、すぐに増員しました。多くの反響があり、キレイになるためのメッセージをたくさん発信していきたいですね。

WWD:オフ会などの参加型のコンテンツも行いたいとのことですが、今後の予定は?

河北:もちろんやっていきたいです。もしやるとしたら東京が中心になりますが、会員数が増えてランニングコストが下がっていけば、いろんな所でできるようになるかもしれない。大阪、福岡、北海道など地方都市も視野に入れています。オフ会でコミュニケーションをとったり、メイクの技を見せたり、立食パーティーみたいな形でラフに話せる機会をつくりたい。境界をつくらず、みんなで楽しむ場にしたいと思っています。たまたま僕がリーダーだけど、みんなでコミュニティーを作っていけたら最高だと思っています。

WWD:「エトヴォス」とのコラボ終了と発表されたが、反響は?

河北:コラボって一生のものではないんですよね。基本的には短期間で終了するものを約4年半やってきました。ニュースになって反響があるのはうれしい反面、申し訳ないとも思っています。でも、やっぱりコラボだから終わりはあるんですよね。決してネガティブな終了ではありません。コラボ製品がここまで大きくなれたことについて、お客さまへの感謝しかないです。

WWD:今後は自身がプロデュースする「アンドビー」に注力する?

河北:そうですね。これまでスキンケア、最近はアイブロウ、アイライナー、マスカラなどを発売しましたが、今後はベースやメイクアップアイテムも増やしていきます。2020年からいろいろなアイテムの発売を予定しているので、期待していてほしいですね。

WWD:製品にかなりこだわっているが、「アンドビー(&BE)」を立ち上げたきっかけは?

河北:化粧品の成分などに対して思うところがあったのも一つだけど、子どもが生まれたことも大きな転機でした。洗濯、掃除、お風呂、幼稚園の用意が僕の係で、世の中のお母さんってこんなに大変なんだってことがわかって。そんな中で子どもと一緒に使えて、簡単にケアできる製品があったらいいなと思ったんです。あと、自分の肌がとても弱くて使えない製品も多かったんですが、ヘアメイクという仕事柄、モデルやタレントにも安心して使えるものを作りたかったというのもあります。

WWD:今後、ヘアメイクアップアーティストとして、プロデュースする側として挑戦していきたいことは?

河北:生活の中で「こうしたらいいんだ」って思うことがどんどん出てくるんですよ。それを形にした商品を作っていきたいと思っています。みんなの生活にフィットしたところからヒット商品が生まれてくる。だから、オンラインサロンの意見もすごく大事にしています。そこで「なるほど」と思うこともたくさんあって、消費者の目で見た意見からすごく発見があります。今後、オンラインサロンを通じて新しいアイテムを出していくこともあると思います。

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