ファッション

ロシアの若者は“親のお下がり系”ストリート ちょいダサがかっこいいファッション・ウイーク来場者たち

 ロシアの首都モスクワで、2020春夏シーズンの「メルセデス・ベンツ・ファッション・ウイーク・ロシア(MERCEDES-BENZ FASHION WEEK RUSSIA)」が10月15〜19日に開催された。同ファッション・ウイークは他の都市と異なり、業界人でなくても登録すれば誰でも参加可能である。会場にはファッションを愛する若者が多く集結した。

 パリやミラノといったファッションの主要都市では、ストリートスタイルのビッグトレンドのピークは一段落しているが、モスクワでストリートスタイルは若者にとっての定番としてタイムレスのようだ。「ゴーシャ ラブチンスキー(GOSHA RUBCHINSKIY)」や「ヴェトモン(VETEMENTS)」を彷彿とさせるワークパンツやジャージー、オーバーサイズジャケットなどが多く見られた。ファッションブランドの着用率は低く、両親から譲り受けた古着やビンテージマーケットで購入したアイテムばかり。

 最もロシアらしい特徴といえば、女性がストールを頭に巻くスタイルだ。極寒のロシアでは帽子兼耳当て兼マフラーとして、さらに教会へ行く正装としてストールを多用するスタイルが古くからあり、手縫いの鮮やかな柄のストールはロシアの工芸品の一つでもある。そんなロシアの伝統的なスタイルをストリートウエアと合わせて、風変わりだが絶妙なバランスで独特のスタイルを確立する若者が多かった。

ELIE INOUE:パリ在住ジャーナリスト。大学卒業後、ニューヨークに渡りファッションジャーナリスト、コーディネーターとして経験を積む。2016年からパリに拠点を移し、各都市のコレクション取材やデザイナーのインタビュー、ファッションやライフスタイルの取材、執筆を手掛ける

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

2024-25年秋冬パリコレ特集 デザイナーたちからの提案「何気ない日常を特別に」

3月18日発売号の「WWDJAPAN」は、2024-25年秋冬パリコレクション特集です。2月末から3月にかけて約100ブランドが参加して開催されたパリコレを現地取材し、その中で捉えた次なる時代のムード、デザイナーの視点をまとめました。ファッションデザイナーたちから届いた大きなメッセージは「何気ない日常を特別に」。戦争、物価高騰、SNS疲れと私たちを取り巻くストレスはたくさんありますが、こんな時代だ…

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

@icloud.com/@me.com/@mac.com 以外のアドレスでご登録ください。 ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。

メルマガ会員の登録が完了しました。