ファッション

レナウンが仕事着のサブスクサービス「着ルダケ」で新プロジェクト開始 中古スーツを若者に提供

 レナウン(RENOWN)は、スーツなどのビジネスウエアをレンタルする定額制サービス「着ルダケ」の新プロジェクト“Wear For The Future”を発表した。若者の自立を支援するNPO法人「育て上げネット」と組み、同サービス利用者から返却された中古スーツを金銭的にスーツの購入が難しい若者に無料で提供する。一部の中古スーツはデファクトスタンダードが運営するEC「ファッション チャリティー プロジェクト(以下、FCP)」で販売し、売上金を同NPOに寄付する。

 昨年7月にスタートした「着ルダケ」は、ビジネスウエアの提供からクリーニング、保管、衣替え、引き取りまでを一貫して行うサービス。ウエアは2年ごとに新品に取り替え、利用者は質の高いウエアを継続的に着用できる。

 同サービスの課題は、新品との取り替えや利用者の契約終了・サイズ変更などで生まれる中古スーツをいかに活用するかで、レナウンはサービスローンチ時からその方法を模索していた。中川智博執行役員マーケティング&コミュニケーション統括部長兼UX事業部長は、「(リサーチを通して)働きたい若者(15〜39歳)の4人に1人がスーツを持っておらず、それが就業機会を失う一つの理由だと知った。その後、そんな若者のサポートを行う『育て上げネット』の存在を知り、われわれから声をかけた」とプロジェクト構想の経緯を語った。加えて、「『着ルダケ』利用者のうち、40代と50代が70%以上を占める。このプロジェクトが若者の認知向上に寄与すれば」と期待を込めた。

 プロジェクトで提供するのは、就職活動に適したブラックスーツのみ。明るめのカラーやオーバーサイズなど、若者の就職活動に適さないと判断したものは「FCP」で販売し、売上金をスーツ提供時のクリーニングや配送費用に充てる。プロジェクトはすでに実行しており、これまでに60着ほどのスーツを若者に提供した。サービス開始から2年となる来年以降は、新品との取り替えによるまとまった量のスーツ回収が見込めるため、「より多くの若者の手に届けることができる」と中川事業部長。

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

Timeless, Yet New 変わらない吉田、世界を変える【WWDBEAUTY付録:今こそ立ち上がれ、日本化粧品】

「WWDJAPAN」12月22日&29日合併号は、創業90周年を迎えた吉田カバン総力特集です。「ポーター(PORTER)」「ラゲッジレーベル(LUGGAGE LABEL)」「POTR」の3ブランドを擁し、日本を代表するカバンメーカー・吉田のモノ作りに迫ります。日本が誇る伝統技術を持つカバン職人たちと深い関係を築きながら、最先端の技術・素材を使い名だたるデザイナーズブランドとコラボレーションする相反…

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。