ファッション

ユニクロ、UA、しまむらの7月度は長雨で不調 夏物が全般的に売れず

 大手SPA、セレクトショップ、専門店の2019年7月の売上高(既存店ベース)は、長引いた梅雨と低気温によって夏物販売が苦戦し、不調の声が目立った。関東では29日が梅雨明けとなったが、その前後からようやく夏物が動きだしている。

 毎年恒例の“誕生感謝祭”の後ろ倒し効果などもあり、6月の国内既存店とECの合計売上高が前年同月比27.3%の大幅増だったユニクロ。7月は一転、同10.0%減となった。「低気温により、夏物の需要が総じて弱かった。梅雨明け以降は伸ばしている」と広報担当者。8月で19年8月期が閉まるが、7月までの国内既存店とECの合計売上高累計は前年同期比0.5%増。

 ユナイテッドアローズ(UA)の7月の小売りとECの既存店売上高は前年同月比3.0%減。この間ウィメンズを中心に好調が続いており、前年実績を下回るのは15カ月振りに実績を割り込んだ4月以来、3カ月振り。「7月上旬はセール販売も前年並みの水準だったが、中旬は低気温で夏物需要が高まらなかった」(広報担当者)という。ただし、25日のルミネのセール開始に合わせてルミネ以外の商業施設の店舗でもファイナルセールを仕掛けた結果、「25日以降は2ケタ増で推移した」。半袖シャツなどの夏物需要が弱かった半面、ワンピースやスカート、メンズのジャケットなどが動いた。

 「無印良品」を運営する良品計画の直営既存店売上高は同0.2%増と前年を上回ったが、衣服・雑貨カテゴリーに限ると同1.5%減だった。「長雨と低気温で、特に夏物の主力のカットソートップスや涼感インナーを中心に伸び悩んだ。最終週以降は伸びている」と広報担当者。衣服・雑貨の不調分を、引き続き好調な食品(同9.2%増)が補い、生活雑貨も同0.3%増と健闘した。

 しまむらの主力である「ファッションセンターしまむら」の既存店売上高は、同17.5%減だった。18年4月以来、これで15カ月連続で前年実績割れ。「接触冷感寝具でテレビCMなど販促を強化したものの記録的な日照不足や低温などにより、夏物販売が伸び悩んだ」(広報担当者)という。

 各社が苦戦した中で、アダストリアは同0.4%増と前年実績をクリア。18年7月の既存店売上高が一昨年比8.6%減だったため、スタート台の低さゆえという面はあるが、健闘した。在庫過多でセールを強化した昨年に対し、今年は「過剰なセールを抑えたことで値引き率が改善している」(広報担当者)といい、客単価は同5.1%増。「気温が上がった下旬以降は、夏物や晩夏物のワンピースやスカートが売れている」という。

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