ビジネス

環境問題に積極的なケリング “再生可能な農業”を推進するべくNPOと提携

 「グッチ(GUCCI)」など多数のブランドを擁するケリング(KERING)と、アメリカの非営利団体セイボリー・インスティテュート(SAVORY INSTITUTE)が、ファッション業界をよりエコフレンドリーにするべく提携した。ケリングは、ファッション業界にも環境悪化の責任の一端があるため、“再生可能な農業”を推進したいという。循環型経済を構築するカギは再生可能な原料の供給にあるとし、それを使用することは「ゲームチェンジャー(大変革をもたらすもの)になる可能性がある」とした。

 マリー・クレール・ダブー(Marie-Claire Daveu)=ケリング チーフ・サステイナビリティー・オフィサーは、「再生可能な農業は、環境負荷を軽減してサプライチェーン全体にポジティブな影響をもたらしたいという当社の目標に沿うものであり、さまざまなメリットがあるソリューションだ。セイボリー・インスティテュートと提携し、当社に原材料を供給する農家のネットワークを作り上げたい」と語る。

 近年は環境保護に関する消費者の関心が高まっており、アパレル企業は環境負荷を軽減する数値目標を掲げるなどの対応に追われている。ケリングは、かつて傘下に収めていた「プーマ(PUMA)」のために、バリューチェーン内で創出される環境負荷を数値化した環境損益計算書(EP&L: Environment Profit and Loss)を2011年の段階で提供するなど、この分野のパイオニアとして業界をけん引している。

 ダニエラ・イバーラ・ハウエル(Daniela Ibarra-Howell)=セイボリー・インスティテュート最高経営責任者は、「今回の提携はファッション業界にとって重要な一歩。再生可能な原料を供給するためのネットワーク構築に踏み出したケリングの先見の明に敬意を表する」と述べた。

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

原宿・新時代 ファッション&カルチャーをつなぐ人たち【WWDJAPAN BEAUTY付録:中価格帯コスメ攻略法】

「WWDJAPAN」4月22日号の特集は「原宿・新時代」です。ファッションの街・原宿が転換期を迎えています。訪日客が急回復し、裏通りまで人であふれるようになりました。新しい店舗も次々にオープンし、4月17日には神宮前交差点に大型商業施設「ハラカド」が開業しました。目まぐるしく更新され、世界への発信力を高める原宿。この街の担い手たちは、時代の変化をどう読み取り、何をしようとしているのか。この特集では…

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

@icloud.com/@me.com/@mac.com 以外のアドレスでご登録ください。 ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。

メルマガ会員の登録が完了しました。