ビジネス

環境問題に積極的なケリング “再生可能な農業”を推進するべくNPOと提携

 「グッチ(GUCCI)」など多数のブランドを擁するケリング(KERING)と、アメリカの非営利団体セイボリー・インスティテュート(SAVORY INSTITUTE)が、ファッション業界をよりエコフレンドリーにするべく提携した。ケリングは、ファッション業界にも環境悪化の責任の一端があるため、“再生可能な農業”を推進したいという。循環型経済を構築するカギは再生可能な原料の供給にあるとし、それを使用することは「ゲームチェンジャー(大変革をもたらすもの)になる可能性がある」とした。

 マリー・クレール・ダブー(Marie-Claire Daveu)=ケリング チーフ・サステイナビリティー・オフィサーは、「再生可能な農業は、環境負荷を軽減してサプライチェーン全体にポジティブな影響をもたらしたいという当社の目標に沿うものであり、さまざまなメリットがあるソリューションだ。セイボリー・インスティテュートと提携し、当社に原材料を供給する農家のネットワークを作り上げたい」と語る。

 近年は環境保護に関する消費者の関心が高まっており、アパレル企業は環境負荷を軽減する数値目標を掲げるなどの対応に追われている。ケリングは、かつて傘下に収めていた「プーマ(PUMA)」のために、バリューチェーン内で創出される環境負荷を数値化した環境損益計算書(EP&L: Environment Profit and Loss)を2011年の段階で提供するなど、この分野のパイオニアとして業界をけん引している。

 ダニエラ・イバーラ・ハウエル(Daniela Ibarra-Howell)=セイボリー・インスティテュート最高経営責任者は、「今回の提携はファッション業界にとって重要な一歩。再生可能な原料を供給するためのネットワーク構築に踏み出したケリングの先見の明に敬意を表する」と述べた。

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

Timeless, Yet New 変わらない吉田、世界を変える【WWDBEAUTY付録:今こそ立ち上がれ、日本化粧品】

「WWDJAPAN」12月22日&29日合併号は、創業90周年を迎えた吉田カバン総力特集です。「ポーター(PORTER)」「ラゲッジレーベル(LUGGAGE LABEL)」「POTR」の3ブランドを擁し、日本を代表するカバンメーカー・吉田のモノ作りに迫ります。日本が誇る伝統技術を持つカバン職人たちと深い関係を築きながら、最先端の技術・素材を使い名だたるデザイナーズブランドとコラボレーションする相反…

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。