ファッション

スニーカー芸人レイザーラモンRGが語る“あるある”から転売市場まで 「転売の原理は“大間のマグロ”と一緒」

 懐メロに乗せて“あるある”ネタを歌い上げる新しい形の歌ネタで一躍ブレイクしたお笑い芸人レイザーラモンRG(以下、RG)は、自他共に認めるスニーカーマニアだ。数百足におよぶスニーカーに囲まれながら毎晩床に就き、吉本興業のお笑い芸人を中心にスニーカー同好会を結成し広報担当(本人談)として精力的に活動するなど、スニーカー愛は伊達ではない。

 並々ならぬ愛を注ぐRGに、スニーカーを好きになったきっかけから遍歴、活況続くシーンや転売市場についてまで話を聞いた他、所有する数百足以上の中からお気に入りの3足を選びこだわりを語ってもらった。また、“スニーカーあるある”とは一体ーー。

WWD:スニーカーを好きになったきっかけを教えてください。

RG:人はやっぱりなくした過去を取り戻したい、というか。世間で小学1年生がはく靴っていわゆる子ども靴じゃないですか。でも僕は親にたまたま連れていかれたスポーツ量販店で「アシックス(ASICS)」のランニングシューズを見つけて、最先端のスポーツカーを見たような衝撃に襲われたんです。それがスニーカーを好きになったきっかけですね。そのあとすぐに買ってもらって、学校で自慢するためにはいて行ったんです。周りの子にスニーカーなんて自慢してもわからなかったと思うんですけどね(笑)。でも僕が周りと違うスニーカーをはいているのを気にくわない子がいたようで、すぐに盗まれたんです。転売はされてないと思うんですけど、“エア マックス狩り”的な。それをずっと探してる感じですね。

WWD:盗まれて以降は?

RG:「みんながマジックテープの子ども靴をはいている中、俺だけは違うぞ」という気持ちでめげずにはき続けてましたが、盗まれたのはその1回だけでしたね。

WWD:中高校生時代は漫画「SLAM DUNK」やNBAなどのバスケブームが全盛期で、“エア マックス(AIR MAX)”と“エア ジョーダン(AIR JORDAN)”のドンズバ世代だったかと思います。

RG:“THE 世代”なのでそのカルチャーも通ったんですが、ちょっと違うんです。学生の頃はお金もなかったので、“エア マックス”や“エア ジョーダン”は憧れのスニーカーという存在でした。趣味の1つがバイクなんですけど、王道の古き良きハーレーよりもその時代の最先端のバイクにワクワクするように、なんでもハイテクなものが好きなんです。だからスニーカーもそういう目で見ていて、“エア ジョーダン 1”はバイクでいうとハーレーですね。

中学生のころは校則が厳しくて、スニーカーは白しかダメだったんですが、不良が制服で遊ぶように僕はスニーカーで遊んでました(笑)。バッシュだとハイカットなので絶対はけなかったんですが、テニスシューズならローカットだからオーケーみたいな。「ミズノ」の“ランバード(RUNBIRD)”のように白ベースにギリギリ色が入ってるようなものも選んでましたね。親も“学校にはいていく靴”だと、少し高くても買ってくれたので。

高校生時代は本当に「SLAM DUNK」直撃世代で、みんなが“エア ジョーダン”などのバッシュをはいてました。例にも漏れず僕も親に「バッシュが欲しい、買ってくれ」とスポーツ量販店に行ったところ、「アディダス(ADIDAS)」の“エキップメント(EQUIPMENT)”の第1世代が置いてあって、「なんだこのメカメカしさ!」とプラスチックパーツに一目惚れしましたね。

WWD:「SLAM DUNK」やNBAの影響を受けてスニーカー好きになったと思っていました。

RG:もちろんどっちも大好きです。ただ“エア ジョーダン”はイケてるグループがはいていたのもあって、悔しくて違うスニーカーをはこうとした“ひねくれ”もあるんです。いわゆる“エア マックス狩り”とも無縁な、そのステージに立つことすらできないビビりだったので(笑)。今はその時代を取り戻すべく“エア ジョーダン”もはくようになりましたね。

WWD:本格的にスニーカーを購入し始めたのはいつ頃から?

RG:実は2013〜14年くらいと最近なんです。芸人はある程度売れるようになるまでめちゃくちゃ貧乏なので、スニーカーにお金をかけることができなかったんです。その頃はABCマートの一番前のワゴンに積まれている「ヴァンズ(VANS)」に本当に助けられて、ヒールがズルズルになるまではきこんでました。

WWD:ハイテクもローテクもいろいろなスニーカーを経験してきたということですね。

RG:そうですね、波はありますが同じくらい持ってます。だからこそ何かに絞れる人がうらやましいです。僕はどうしてもフラフラしてしまうので。

WWD:スニーカーは全部で何足持っているんでしょうか?

RG:300足以上です。自宅の6畳の寝室には、ベッドと山積みになったスニーカーの箱だけ(笑)。並んでいるのを見ているだけで幸せな気分になります。箱込みでスニーカーが好きですね。

WWD:購入はどのくらいのペースで?

RG:今は落ち着いています。ピークのころは週に2〜3足買ってましたね。“エア ジョーダン”はお金に余裕ができたころにバンバン手を出して……いろいろ危なかったです。そうやってある程度目標にしていたスニーカーや復刻モデルを手にすることができるようになって次のステージに進みました。

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