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松坂屋最後の創業家社長 伊藤次郎左衛門祐洋氏が死去

 松坂屋(現大丸松坂屋百貨店)の創業家出身で元社長の伊藤次郎左衛門祐洋(いとう・じろざえもんすけひろ)氏が7月2日、名古屋市内の病院で死去した。85歳だった。密葬の儀は近親者で執り行われた。後日、伊藤家とJ.フロント リテイリング、大丸松坂屋百貨店によるお別れの会が開かれる。

 1611年に松坂屋を興した伊藤家の17代目当主。1958年に松坂屋に入社し、取締役、副社長などを経て80年に社長に就任した。81年には旗艦店である名古屋店を売上高1000億円の大台に乗せるなど、手腕を発揮した。だが、85年には経営権を巡る社内対立の激化から、伊藤氏が会長に退き、大番頭だった故鈴木正雄氏が社長に就く事態になった。事実上のクーデターで、名門百貨店のお家騒動と当時大きな話題になった。その結果、伊藤氏は創業家最後のトップとなった。

 その後、松坂屋の経営に深く関与することはなくなり、91年に名誉会長に退き、2001年には取締役も外れた。晩年は自宅で病気療養を続けていた。