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LVMHがU2ボノの「イードゥン」手放す サスティナブランドの先駆け

 LVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON 以下、LVMH)は傘下のイードゥン(EDUN)の保有株式を、創業者のアリ・ヒューソン(Ali Hewson)と夫でロックバンドU2のボーカル、ボノ(Bono)に売却する。それに伴い米国事業を休止するという。

 LVMHは、「創業者とLVMHで事業の見直しを行ったところ、イードゥンは将来を見据えて事業を再編すること、それに伴いLVMHは創業者に保有株式を戻すことを決めた」とコメントを発表した。創業者夫妻も、「『イードゥン』が目指すサステイナブルなファッションを引き続き追求していく。また、LVMHのサポートに感謝する」と述べている。今後の方針はまだ決まっていないという。

 2005年創業の「イードゥン」はアフリカ大陸で製造を行うことで現地の商業的発展を目指し、これまでもウガンダの農家に綿花栽培の技術を伝えたり、井戸掘りや成人の識字率の向上に貢献したりしている。LVMHは09年にイードゥンの株式49%を取得して、翌年には創業者夫妻を「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」の広告キャンペーンに起用した。一方で「イードゥン」はデザイナーが定着しないなど、ファッションブランドとしてのプレゼンスを打ち出すことに苦戦していた。

 LVMHのライバル企業ケリング(KERING)は、18年1月に保有していたプーマ(PUMA)株の70%を同社株主に現物分配し、同年4月にはアクションスポーツブランド「ボルコム(VOLCOM)」を売却するなど、ラグジュアリー事業に注力するために事業を整理している。直近では保有していたステラ マッカートニー(STELLA McCARTNEY)株を3月末でステラ本人に売却。6月25日には「トーマス マイヤー(TOMAS MAIER)」とのパートナーシップ契約を解消し、ブランドを休止することが明らかになったばかり。現在はクリストファー ケイン(CHRISTOPHER KANE)株をデザイナーのクリストファー本人に売却するための交渉を進めているという。

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