ビジネス

「トーマス マイヤー」がブランド休止へ ケリングが認める

 ケリング(KERING)は「ボッテガ ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)」のクリエイティブ・ディレクターを退任したトーマス・マイヤー(Tomas Maier)のシグネチャーブランド「トーマス マイヤー」とのパートナーシップ契約を解消し、ブランドを休止することを明らかにした。

 2019年プレ・スプリング・コレクションと19年春夏メンズ・コレクションの受注はキャンセルされているという。ニューヨークのマディソン・アベニューにあるマンハッタン店とブリーカー・ストリート店の2店舗を構えるが、両店舗は年末に閉店する見通しで、ECサイトも同時期に閉鎖する。事業を停止することで「トーマス マイヤー」で働く20~30人程の従業員に影響が出ると見られている。

 ケリングは、「トーマス・マイヤーは引き続き『トーマス マイヤー』の商標権を保有する。また、ケリングは今後数カ月をかけて現地の組合と相談しながら雇用確保にベストを尽くす」とコメントしている。

 「トーマス マイヤー」は1997年創業。2013年にケリングとトーマス・マイヤーが共同出資の形で合弁会社を立ち上げた。アナリストによると、当時の売上高は1000万ドル(約10億円)程度で、百貨店やセレクトショップを含む約100カ所に卸していたという。

 ケリングは18年1月に、保有していたプーマ(PUMA)株の70%を同社株主に現物分配し、同年4月にはアクションスポーツブランド「ボルコム(VOLCOM)」を売却するなど、ラグジュアリー事業に注力するために事業を整理している。また、同社は保有していたステラ マッカートニー(STELLA McCARTNEY)株を3月末でステラ本人に売却。現在はクリストファー ケイン(CHRISTOPHER KANE)株をデザイナーのクリストファー本人に売却するための交渉を進めている。

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

2025年春夏ミラノコレ総括 「プラダ」のミックス&マッチにトレンドの兆し

「WWDJAPAN」10月7日号は、2025年春夏ミラノ・ファッション・ウイークを総括します。今季はデザイナーらが考える「生き方」が表出したシーズンでした。個々が抱える生きづらさを出発点に、批判の目を持って疑問を呈したり、ポジティブに現実を受け止め軽やかに生きるための術を提案したりといった表現が目立ちました。

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

@icloud.com/@me.com/@mac.com 以外のアドレスでご登録ください。 ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。