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米主要百貨店6社の17年度決算出そろう 閉店とリストラが一息つく

 米主要百貨店の2017年通期決算が一通り出そろった。百貨店不況と言われる中、閉店やリストラが比較的落ち着いてきたようだ。また、米税制改革の実施によって一時的に税率が増加したために純利益が減少したが、長期的に見れば今後税率が下がるため、楽観的に見ている企業が多いようだ。

MACY’S

 メイシーズ(MACY’S)の18年1月期決算は、売上高が前期比3.6%減の248億3700万ドル(約2兆5830億円)、純利益が同151.3%増の15億3600万ドル(約1597億円)で減収増益だった。前期に減損や閉店などの費用を計上していたことが、大幅な増益をもたらした。17年度に約100店舗閉店し、およそ700店舗を運営する。

J.C. PENNEY COMPANY

 J.Cペニー(J.C. PENNEY COMPANY)の18年1月期決算は、売上高が前期比0.3%減の125億3700万ドル(約1兆3038億円)で減収、純損益が前期の100万ドル(約1億400万円)から、1億1600万ドル(約120億円)の赤字に転落した。赤字化の理由は、17年度に実施した閉店費用とそれに伴う退職金のためだ。店舗数はおよそ875店舗。

NORDSTROM

 ノードストロム(NORDSTROM)の18年1月期決算は、売上高が前期比4.4%増の151億3700万ドル(約1兆6083億円)、純利益が同23.4%増の4億3700万ドル(約454億円)で増収増益だった。売上高は当初予想していた4.2%増よりもわずかに上回り、顧客数も3300万人と、同4%増加した。期末の店舗数は366店舗で今期は14店舗出店予定だ。

TARGET CORPORATION

 ターゲット(TARGET CORPORATION)の18年1月期決算は、売上高が前期比3.4%増の718億7900万ドル(約7兆4754億円)、純利益が同7.2%増の29億3400万ドル(約3051億円)で増収増益だった。しかし、給料の値上げや開店時間の延長のための投資によって同社が掲げた目標純利益を達成できなかったため、決算を発表した3月6日の同社株価終値は前日比4.5%減の71.79ドル(約7466円)に下落した。ターゲットは18年に、アプリを活用した食料品、日用品、電化製品の同日店舗ピックアップサービスを1000店舗近くで実施する。期末店舗数は1822店舗。また、今後18カ月でアパレルやライフスタイルで12ブランドをローンチする。

SEARS HOLDINGS

 シアーズ ホールディングス(SEARS HOLDINGS)の18年1月期決算は、売上高が前期比24.5%減の167億200万ドル(約1兆7370億円)の減収、純損失は前期の22億2100万ドル(約2309億円)の赤字から3億8300万ドル(約398億3200万円)に縮小した。エドワード・S・ランパート(Edward S. Lampert)会長兼最高経営責任者(CEO)は「17年は会社の流動性を高め、会社の変革のために資金を蓄えることができたが、18年に黒字化するためにはさらなる努力が必要であることも認識している。17年の進歩を踏まえ、不採算店の改善や閉店を進める」と語った。同社は18年にKマート(K Mart)64店舗とシアーズ39店舗を閉店する予定だ。期末の店舗数は1002店舗。

HUDSON'S BAY COMPANY

 ハドソンズ・ベイ・カンパニー(HUDSON'S BAY COMPANY、以下HBC)の18年1月期決算は、売上高が前期比0.7%減の143億4900万ドル(約1兆4922億円)の減収、純損失は前期の5億1600万ドル(約536億円)の赤字から5億8100万ドル(約604億円)に拡大した。傘下のギルト(GILT)、サックス・オフ・フィフス(SAKS OFF 5TH)、ロード&テイラー(LORD & TAYLOR)、ギャレリア カウフホーフ(GALERIA KAUFHOF)の業績低迷が響いた。リチャード・ベーカー(Richard Baker)HBCガバナー兼エグゼクティブ・チェアマンは「昨今の業績は喜ばしくないが、引き続き不動産事業を活用して業績を改善するべく取り組んでいる。傘下の百貨店ロード&テイラーのニューヨーク五番街旗艦店の売却により、不動産資産から収益を得て流動性を高めることが可能になった」と説明した。17年には約2000人をリストラし、組織を再編成した。期末の店舗数は483店舗だった。

 なお、HBCと合併のウワサが浮上しているニーマン マーカス グループ(NEIMAN MARCUS GROUP)の18年7月期決算は10月に発表される予定だ。