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「アクネ ストゥディオズ ブロ コンスト」初のコラボアーティスト、アレックス・ノストが来日

 デニムに特化した「アクネ ストゥディオズ(ACNE STUDIOS)」の新ライン「アクネ ストゥディオズ ブロ コンスト(ACNE STUDIOS BLA KONST以下、ブロ コンスト)」は、2017-18年秋冬コレクションに合わせて、アーティストのアレックス・ノスト(Alex Knost)とコラボレーションしたビジュアルを制作した。ノストは、カリフォルニアを拠点にサーファー、ミュージシャン、アーティストとしてマルチに活動している。ジョニー・ヨハンソン(Jonny Johansson)=クリエイティブ・ディレクターがノストのワードローブをヒントにデザインしたTシャツ、スエット、チノパン、ビーニーから構成されるコレクションを素材に、今度はノストが彫刻作品を制作して写真に収めた。ヨハンソン=ディレクターとの制作時のやりとりやビジュアル作品について話を聞いた。

WWDジャパン(以下、WWD):ヨハンソン=ディレクターと知り合ったきっかけは?

ノスト:去年の夏、ジョニーの家族がカリフォルニアで休暇を過ごしていたんだ。私のガールフレンドがアートセンターで働いていて、偶然そこへジョニーの家族がやってきた時に知り合ったんだよ。話をしているうちに意気投合したよ。その後、今シーズンのコレクションを制作した時に、ジョニーから連絡があり、コラボレーションしたいという話をもらったんだ。

WWD:ビジュアル作品の中核となる考え方やテーマは何?

ノスト:ジョニーとも共有しているイメージだけれど、人体の形が頭の中に浮かんだんだ。身体という概念に通じる、“ジェンダーレス”や“全てが平等である”ということが彼の永遠のテーマでもあるのだけれど、身体についていろいろな表現をしてみた。見て分かる通り、コマーシャル的な要素はなく、ビジュアルに使われているものが洋服かどうかもほとんど分からない。ハリウッド映画をテーマにした「プラネット・ハリウッド(Planet Hollywood)」というレストランがあって、映画のセットやコンサート会場のシーンが店内に飾られているんだ。その壁を見てインスパイアされたところもあるよ。撮影したビジュアルには1枚ずつにそれぞれ思い入れがあるんだ。朝日が出ている時、夕日の時など少しずつ写真の明るさも意識して変えているよ。

WWD:ヨハンソン=ディレクターのクリエイティブのどこに共感する?

ノスト:枠にはまることなく、いろいろなことに取り組む姿勢は独自のものだと思う。そこが共感できる部分でもあるね。例えばファッションには、決まったステップがあって、洋服をどう売るかというマーケティングの要素が入り込んでくることが多い。今回はそれが一切なかったんだ。私のクリエイションを信頼してくれていて、互いにクリエイティブな火花を散らしあう機会に恵まれた。このことは、自分の経験に照らしてみてもとてもまれなことだったよ。

WWD:ビジュアル制作を通じてヨハンソン=ディレクターとの印象的なエピソードは?

ノスト:彼がオープンに話をしてくれたことだね。話してみて瞬時に感じたことは、彼があらゆる物事に対して質を追求していること。生活、遊び、仕事、全てにおいてね。彼は毎シーズン特定のテーマを設けず、普段の生活環境、日々出合った音楽やアートにインスピレーションを得てコレクションを制作している。だから、実験的なことができるのではないかと思ったんだ。

WWD:普段デニムをはくことはある?

ノスト:もちろん。作業着として着るものだから洗う必要もないくらいだよ(笑)。ほとんどが古着。好みはハイウエストのストレートデニムだね。

WWD:「ブロ コンスト」の店舗を見てどういう印象を持った?

ノスト:ミニマルなスタイルが好きだね。ファッションブランドの店は洋服が主語で、それを売るためのレイアウトになっていることが多い。でも「ブロ コンスト」では、それだけではなく、空間と全てのデザインのバランスがとても上手に取れていて驚いたよ。

WWD:日本で何か思い出はできた?

ノスト:荒木経惟の写真展を見ることができたことは一番大きかった、ものすごく感動したよ。雨降りの天気もよかったね。空気がしけている感じが好きなんだ。カリフォルニアでは雨にあうことがないからね。それに、カリフォルニアは車社会だから、歩くことができたのも幸せだった。たくさんの人と接している至近距離の感覚も東京ならではで新鮮だったよ。