ファッション

「グッチ」90分配送や「トム ブラウン」店頭支援などを発表、ファーフェッチ初のイベントを開催

 ラグジュアリーECモールを運営するファーフェッチ(FARFETCH)が4月12日、初めてのグローバルイベント「ファーフェッチOS」を英デザインミュージアムで開催した。同イベントでは、非業務執行共同会長に就任したばかりのナタリー・マセネット(Natalie Massenet)英国ファッション協議会会長とジョゼ・ネヴェス(Jose Neves)創業者兼最高経営責任者(CEO)の講演やSpotify のシャキル・カーン(Shakil Khan)、Instagram社のゴード・レイ(Gord Ray)らによるトークショー、テクノロジーを活用した同社の最新事例・今後のビジネス展望についての発表が行われた。

 この中でファーフェッチは、ECと実店舗の顧客データ連携による販売員支援サービス「SOF(Store of the Future)」のベータ版、「グッチ(GUCCI)」との独占提携による90分配送サービス、「ニコラス カークウッド(NICHOLAS KIRKWOOD)」とのカスタムオーダーシステムという3つの新施策を発表した。

 「SOF」は同社が進める“EC起点の店頭支援サービス”の最終ステージと位置付けており、店頭販売員へのオムニチャネルなデータ共有を行うことで、顧客ごとのパーソナル接客を目指すというもの。ネヴェスCEOは、「オンラインショッピングは急成長しているが、2025年時点でも実店舗での販売が8割を占めるはず。より良い接客をするために、EC同様に実店舗でも顧客データを積極的に集めなければならない。ファッション業界における次の革命は、テクノロジーを用いて実店舗がつながること。『SOF』はオフライン上の“クッキー情報”になるはずだ」と語る。今年中に、英セレクトショップ「ブラウンズ(BROWNS)」とニューヨークの「トム ブラウン ニューヨーク(THOM BROWNE. NEWYORK)」旗艦店で運用を始める計画だ。

 また、「グッチ」の90分配送サービスはすでにスタート。「ファーフェッチ」で「グッチ」の商品を購入すると、東京やロンドン、パリ、ミラノ、ニューヨークなど4カ国10都市の特定直営店から直接配送を行う。加えて、ファーフェッチの配送技術を用いることで、最短注文後90分で商品が届くという。ネヴェスCEOは、「最先端のファッションと顧客体験を提供する『グッチ』は最適なパートナー。時間こそが現代における贅沢品であり、さまざまな配送オプションによって時間に限りある顧客ニーズに応えたい。顧客が必要とするならば、われわれは今夜のディナーに着ていくためのドレス・靴をどこへでも届けることができる」と説明する。マルコ・ビッザーリ(Marco Bizzari)グッチ社長兼CEOも、「顧客の増え続ける期待に添えるよう、ラグジュアリー業界はきめ細かい、新しいサービスを求めているはずだ」とコメントする。

 ファーフェッチはネヴェスCEOが08年に創業した、世界中のセレクトショップを網羅するラグジュアリーECモール。現在は40カ国750以上のショップと提携し、約1500ブランドを扱う。15年には英セレクトショップのブラウンズを買収し、ECと実店舗を連携したオムニチャネル施策に取り組んだ。すでに190カ国以上への国際配送を行う他、24都市での実店舗受け取りサービス、9都市での当日配送など、ECの枠を超えたオムニチャネル施策を次々に発表している。

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