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カナダのアパレル企業がアメアパの知的財産権を100億円で取得

 経営破綻したアメリカン アパレル(AMERICAN APPAREL 以下、アメアパ)の知的財産権といくつかの設備をカナダのアパレルメーカー、ギルダン・アクティブウェア(GILDAN ACTIVEWEAR 以下、ギルダン)が8800万ドル(約101億円)で取得した。アメアパは元々、ギルダンに知的財産権を6600万ドル(約75億円)で売却する契約を結んでいたが、破産法の申請により競売で他の買い手を探すことが可能だった。1月9日に行われた競売の結果、ギルダンは元々のオファーより2200万ドル(約25億円)多く支払うことになった。現在、破産裁判所の裁判官による競売の審査中で、木曜にも承認されるとみられる。

 ギルダンはアメリカとその他の主要マーケットでの「アメリカン アパレル」の登録商標をはじめ、約120の商標を引き継ぐことになる。また、アメアパの店舗および小売りビジネスには関与しないが、ロサンゼルスの工場や倉庫、流通センターを含む施設を取得した。他にはイリノイ州のSTRS L3 ACQ1やS&Eアパレルなどが入札していた。オークションの直前まではEC大手のアマゾン(AMAZON)やファストファッションブランド「フォーエバー21(FOREVER 21)」が買い手候補として上がっていたが、両社とも入札をしなかったようだ。最終的には入札した7社のうち5社と、店舗や工場などの設備の売却の交渉をしている。

 1989年にロサンゼルスで創業したアメアパはメード・イン・USAのベーシックアイテムで人気に火がつき、米国だけでなく世界中に店舗を構えるまでに成長した。しかし、創業者のダヴ・チャーニー(Dov Charney)のセクハラ騒動などスキャンダルが相次ぎ、近年は売り上げも低迷して借金に追われていた。2015年10月に初めて日本の民事再生法に当たる米国連邦破産法第11章を申請。16年2月に破産状態から脱却したが、再建に多額なコストがかかり、11月に破産法を再度申請することになった。05年に初上陸した日本市場からも昨年12月に撤退した。

 ギルダンはモントリオールに本社を構え、自社ブランドのTシャツやスエット、下着などを生産する他、「アンダーアーマー(UNDER ARMOUR)」「ニューバランス(NEW BALANCE)」の靴下などをライセンスで手掛けている。16年5月にはプリントTシャツやスエットを得意とするカルフォルニアのアパレルメーカー、アルスタイル アパレル(ALSTYLE APPAREL)を1億1000万ドル(約126億円)で買収した。