ファッション

千葉パルコが営業終了 別れを惜しむ人々で最後の賑わい

 千葉パルコが30日夜、営業を終了し40年の歴史に幕を閉じた。最終日には大勢の客が詰め掛け別れを惜しんだ。

 閉店セレモニーに参加した50代の女性は「中学3年生の時にパルコがオープンした。当時は友達とパルコに来ることがおしゃれのステータスだった。人生で初めてピザを食べたのもパルコ。子どもができてからは家族でも利用していた。当時からずっと通っていて、毎年誕生石のジュエリーを購入していた。昼間人がいないので心配していたが、閉店と聞いて本当に悲しい」と話した。40代の女性は20代の子どもと来店。「高校生の時にできてから30年以上利用してきた。若い時には自分の母親と来たし、子どもが生まれてからは、子ども服をずっとパルコで購入していた。子どもが小さい頃から利用してきたので、店員さんにもいつも『いらっしゃい』と声をかけてもらっていた。びっくりしたし、とても残念」とコメントした。「千葉パルコありがとう」という手書きのボードを持参した男子高校生は「小学校に入る前に千葉に越してきてから週に1~2回の頻度で利用してきた。ピアノを習っていて、楽器屋さんやCDショップを利用することが多かった。今日はなじみの店員さんと『またどこかで会えるといいね』と挨拶を交わした」と話した。

 20時半過ぎから開催された閉店セレモニーには、沿道や隣接する公園にまで数百人が集まった。上田昭二・店長は「千葉パルコは40年という節目の年に閉店することになった。昨年7月に閉店を発表してから本当に多くの激励のメッセージや応援の言葉をいただいた。結婚式のドレスやスーツを千葉パルコでそろえたという50代の男性や、現在は他県に住んでいるが閉店までに必ず行きますとコメントを寄せてくださった40代の女性など、本当に多くの地域のみなさまに支えられていることを実感した。また、9月16日から開催している閉店セールには千葉県全域から来店いただき、改めて千葉のマーケットの奥深さを知った。数年後にはこの場所は様変りしているかもしれないが、長く思い出していただけたら嬉しい」と話した。上田店長はじめ、従業員らが礼をすると沿道からは「ありがとう!」「おつかれさま!」という声とともに拍手が起こった。

 千葉パルコは1976年に開業。千葉駅から徒歩10分の立地にもかかわらず、県全域から若者を集めた。ピーク時の1991年には232億円の売り上げがあったが、2015年度は51億円に落ち込んでいた。なお、閉店セールが始まった9 月から10月にかけては前年同月比1.5倍、11月は同2倍を売り上げた。

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