「トーガ(TOGA)」がロンドン・ファッション・ウイーク期間中の9月19日に、2027年春夏コレクションを発表した。会場は古田泰子デザイナーが過去数シーズンにわたり使用しているサマセット・ハウスの屋外スペース。心地よく風が抜ける会場は、今季のキーワードである「軽やかさ」と呼応した。
出発点となったのは、古田泰子デザイナーが今年6月にパリで経験した40度を超える猛暑。そこで目にした開放的な装いと、日本で日常的に見られるレイヤードスタイルをどう結びつけるかを考えたという。
緊張感と爽やかさが共存
序盤はブラックを基調にした。ファーストルックは、胸元に鋭いV字の切り込みを入れた黒のビスチェトップと細身のパンツを合わせたルック。緊張感のあるオールブラックながら、デコルテを大胆に覗かせることで春夏らしい爽やかな印象が加わった。メンズモデルも同様に、透ける花柄の半袖シャツとマイクロショーツで軽快なムードを貫いた。
パンツにエプロン状のミニスカートを重ねたり、ノースリーブトップの裾からシアーな布をのぞかせたりと、レイヤードで遊びながらも、背中を大胆に開け、オーガンジーを風になびかせることで軽さを生んだ。
フェザーや光沢がもたらす高揚感
軽やかさだけではない。Tシャツの肩にはフェザーやスタッズをあしらい、黒のハーフパンツからは花柄の裏地をのぞかせるなど、随所に高揚感を忍ばせた。鮮やかなブルーの光沢感のあるポロシャツ風トップには、大ぶりの花柄スカートを合わせ、テーラードジャケットやグレーのニットの袖口からはラメ糸のフリンジが揺れる。光沢や立体的な装飾がベーシックな服に楽しさを差し込んだ。
スイムウエア風のトップとショーツに大きなコサージュと後ろに長く垂れるトレーンを添えドレスのように見立てたルックも登場した。古田デザイナーは、「今後必要となってくるスポーツウエアの要素をどう取り入れるかも考えた」と話す。
「トーガ」らしい複雑なレイヤーやプロポーションは残しつつ、今季の「トーガ」はいつになく軽快だった。暑い夏、着飾ることへの欲望さえ削がれてしまいそうな中で、ファッションがもたらす高揚感をあらためて訴えかけているようだった。