
実生活に取り入れられることを考慮したスタイルがランウエイでも多く見られた今季のパリ。そんな中で際立ったのは、「ドリス ヴァン ノッテン(DRIES VAN NOTEN)」や「バレンシアガ(BALENCIAGA)」(こちらの記事参照)を筆頭に、日常の中に“グラマー(華やかさ)”を加えるアプローチだ。ベースとなるのは、親しみのあるワードローブの定番。そこにきらめく装飾や素材、クチュール的な手仕事、シルエットの探求で特別感をもたらしながら、完璧に決めすぎない抜け感がカギになる。(この記事は「WWDJAPAN」2026年10月19日号からの抜粋です)
「ドリス ヴァン ノッテン(DRIES VAN NOTEN)」
DESIGNER/ジュリアン・クロスナー(Julian Klausner)
自分のために着飾るという“グラマー”の新解釈
ジュリアン・クロスナーは今シーズン、無邪気な視点で“グラマー”と向き合った。それは誰かを魅了するためのものでも完璧なドレスアップでもなく、自分自身のために着飾り、いつもと少し違う気分を楽しむこと。往年の女優を想起させるレトロでフェミニンなスタイルに、ロックTやポロシャツ、ストライプシャツといったメンズライクな日常着、架空の映画ポスターを全面プリントしたドレスやスカート、ポップなスプレープリント風のアイテムなどを自由に組み合わせた。腰や首元に飾るブローチやネックレス、カラフルなスパンコールやビーズの刺しゅう、鮮やかな差し色、輝くジャカード生地などで華やかさを演出する一方、ほどよくルーズで未完成な着こなしにこだわり、親近感を生み出しているのがポイント。
DESIGNER’S COMMENT

今季は、“グラマー”について考えることから始めた。時に華やかな気分になりたいと思うことは、誰の中にもある普遍的な感情だと思う。それを無邪気な感覚で捉え、「どんな時に自分はグラマーを感じるか?」をチームで話しながらアイデアを出し合った。例えば、それはベルトをギュッと締めた時やきらめくブローチを着けた時かもしれないし、鮮やかな色をまとった時かもしれない。そこから映画スターや1950年代の映画ポスターへとイメージを広げ、スクリーンの中と外を行き来する女性を思い描いた。心掛けたのは、グラマラスかつフェミニンで軽やかであること、そしてあまりシリアスになりすぎないこと。着飾ったり、自分の服で遊んだりしたいと、皆に思ってもらえたらうれしい。
定期購読についてはこちらからご確認ください。
購⼊済みの⽅、有料会員(定期購読者)の⽅は、ログインしてください。
