PROFILE: 森本陽介/阪急阪神百貨店 執行役員 阪神百貨店 本店長

大阪・梅田では阪急本店(阪急うめだ本店、阪急メンズ大阪)と阪神梅田本店という同じ会社(阪急阪神百貨店)でありながら、キャラクターが全く異なる“両本店”が並び合う。阪神梅田本店は「食の阪神」といわれるほど強い食物販や飲食に磨きをかけて、オンリーワンの道を進む。(この記事は「WWDJAPAN」2026年7月20日号からの抜粋です)
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開業年:1957年(現在のビルでの建て替え開業は2022年) 店舗面積:5.3万㎡ 総額売上高:749億円 概要:旧阪神電鉄系列の百貨店として設立。「食の阪神」として知られ、デパ地下は日本屈指の人気を誇る。2022年に建て替え開業後も食を大黒柱にしており、低層フロアは常ににぎわう。
食もファッションも
いつも「日常に寄り添う」百貨店
WWD:建て替え開業の初年度である2022年度の売上高が553億円。順調に積み上げて25年度には749億円になった。
森本陽介店長(以下、森本):26年度は758億円を見込んでいる。23年の阪神タイガースの38年ぶりの日本一が起爆剤になった。建て替え開業を知らなかった大勢のお客さまが押し寄せ、以降もひいきにしてくださるようになった。昨年(25年)は日本一こそ逃したが、ペナントレースでは大差をつけていたため、早い時期からセ・リーグ優勝セールの準備ができた。今どきの優勝セールは値引き商品よりも、限定品(タイガースにちなんだ菓子や優勝記念パッケージなど)を目当てにくる方が多い。優勝の喜びの熱狂の中に飛び込みたいという体験型消費だ。
当店は昨年5月と11月の大型改装以降、好調が続いている(前年同月比で4月は27%増、5月は26%増、6月は10%増)。今のところタイガースは首位(取材時)。セ・リーグ連覇、日本一奪還となれば、当店の販売にも弾みがつく。
阪急がワインなら阪神は日本酒
WWD:隣接する阪急との違いは?
森本:当店のストアビジョンは「毎日が幸せになる百貨店」。阪神はローカルな価値観を大切にする。阪急がグローバル、非日常、憧れ、劇場型を掲げるのに対し、阪神はジャパンローカル、日常、親しみやすさ、お祭り型である。これは阪急と阪神が統合する前からの個性であり、さらに建て替え開業後はこの個性に振り切った。「ファッションの阪急」「食の阪神」。阪急がワインなら、阪神は日本酒。それぞれが異なる価値を提供する。
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