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アイスタイル26年第3四半期、アットコスメ香港旗艦店は売り上げ計画未達 中東情勢の影響が一部顕在化

アイスタイル傘下のアイスタイルリテール初の海外旗艦店「アットコスメ ホンコン(@COSME HONG KONG)」が、売り上げ計画を下回り赤字で着地した。2025年7月〜26年3月期(26年6月期第3四半期)決算で明らかとなった。

25年12月に香港・尖沙咀(チムサーチョイ)にオープンした同店は、東アジア事業およびグローバル展開の成長基盤として位置付ける戦略店舗だ。今後の海外旗艦店モデル確立を担う重要拠点でもある。現在は、香港未上陸の韓国コスメブランドと直接取引を行うなど、現地での差別化も積極的に進めている。

不振の要因について、アイスタイルの遠藤宗社長COOは、「海外初の大型店ということもあり、商品補充や売り場運営など店舗オペレーションに苦戦した」と説明。店舗運営の適正化を優先するためプロモーションを抑制した結果、来店客数が計画未達となったという。現在は日本チームも加わり、ロジスティクスを含め今期中の立て直しを進めている。本格的な収益化は来期を見込む。

アイスタイルの25年7月〜26年3月期の業績は、売上高が前年同期比19.7%増の596億9400万円、営業利益が同23.0%増の28億8400万円、経常利益が同19.4%増の30億2500万円、純利益が同11.1%増の19億5700万円と、増収増益で着地した。マーケティング支援事業と国内リテール事業が全体業績をけん引し、通期計画に対して順調に進捗している。

成長をけん引したマーケティング支援事業は、売上高が同27.0%増の89億6800万円、営業利益が同26.2%増の26億600万円と大幅な増収増益を達成した。ブランドとの取引規模拡大が寄与し、計画を上回る推移となった。

売上高の約8割を占めるリテール事業は、店舗・ECともに増収増益を確保し、売上高が同17.9%増の455億7300万円、営業利益が同21.0%増の26億100万円で着地した。ただし、地方店の苦戦や一部インバウンド需要の減少により、売上高は計画を下回った。背景には、これまで単価をけん引してきた百貨店コスメ、いわゆる“デパコス”需要の鈍化がある。足元では、値頃感のある韓国コスメや中価格帯製品の伸長が目立っているという。遠藤社長COOは、「全体的にデパコスの価格が上がっている中、どこまで消費者がついていけるか注視していく必要がある」と認識を示した。

ECについては、今年3月に実施した倉庫移転に伴い、移転作業の遅れやオペレーション確立に時間を要したことで配送遅延が発生。売り上げの伸びも限定的となった。現在は専門人材を投入し、通常レベルまで改善しているものの、影響は26年4〜6月期(第4四半期)にも及ぶ見通しだ。

グローバル事業の売上高は同31.0%増の39億9800万円と大幅増収で着地した。中国越境ECの復調に加え、香港旗艦店の売り上げが寄与した。一方、香港旗艦店のオープン関連費用2億5100万円を計上したことに加え、オープン後の売上高が当初計画を下回ったことで、人件費などを吸収しきれず、赤字幅が拡大。3億2700万円(同2億5600万円の赤字)の営業損失となった。

また、26年4〜6月期は、一部地域での地政学リスクの高まりによるインバウンド需要減少に加え、中東情勢の緊迫化によるサプライチェーンへの影響も一部で顕在化した。石油由来原料を使用するクレンジングオイルでは、プロモーションにおけるサンプリング施策を後ろ倒しにするなどの対応を進めているという。ただし、5月時点での業績影響は「極めて軽微」としている。

通期業績予想は据え置く。売上高は前期比20.7%増の830億円、営業利益は同20.1%増の38億円、経常利益は同14.8%増の38億円、純利益は同13.9%増の26億5000万円の増収増益を見込む。

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